「中島らもや吾妻ひでおの本に書いてあった通りだ!」 ストロング系飲料を「1日10缶」飲んでいた男が、断酒した後に体に起きた“異変”
当然、体に悪そうなことをしている自覚はあったが、それでも金がないので深夜の食事にすべてを託していた。食費を削ればもっと本が読めるし、見たことのない映画も見れるし、新しいバンドを発見できる……。サブスクリプションサービスがない時代は、とにかく能動的にインプットすることが重要だったのだ。食事は二の次で、すでに健康的とは言えない食生活だったが、良くも悪くも筆者の散財癖のおかげで暴食は防げた。 ■社会人になり、ストレスの吐け口が「食事と飲酒」に
しかし、社会人になると、あまりの忙しさに、古本・レコード・CD収集、レンタルDVD鑑賞ができなくなってしまった。こうなってしまうと、もう趣味は酒と飯しかない。しかも、学生時代よりも多少は実入りが良くなったので、一晩に食べる量も徐々に増えていった。 ストレスの吐け口が食事と飲酒しかなくなった時点で、今後の人生の道筋は考え直したほうがいいと思う。しかし、筆者は「忙しい」という焦燥感に駆られることで、アドレナリンが出ていたのか、仕事量がどんどん増えて土日も休みがなくなっても、「楽しい」と思えたのが運の尽き。「今を全力で生きる」を必死で実行したのである。そう威張っているが、その結果、社会人になって1年も経たないうちに、体重は30キロ増えた。
一体、どうすればそんなに太るのかというと、朝はギリギリまで寝て、朝食を取らずに家を出て、会社に着くと昼食を取る暇もなく、晩まで一生懸命働く、そして終電で家に帰ってようやく一段落ついたら、夕食の時間である。日付が変わってから初めて食事を取るのだから、これで太らないわけがない。 最寄りのコンビニを2軒回り、ストロング系を5缶購入。これだけでまず1000円。それに追加で、コンビニか牛丼屋の500円の弁当、それにプラスしてホットスナックコーナーのフライドチキンや、ツナマヨのおにぎりかツナマヨのサンドウィッチ(晩ご飯用)を購入するため、毎日だいたい2200円くらいは食費に費やしていた。つまり、毎月の食費は6万6000円である。