小池都知事が3選出馬を表明、首都決戦は事実上の与野党対決へ
(ブルームバーグ): 東京都の小池百合子知事は12日、任期満了に伴う都知事選(6月20日告示、7月7日投開票)に3選を目指して出馬する考えを表明した。
小池氏は東京都議会の本会議で、「バージョンアップさせた東京大改革3.0を進めていく。その覚悟を持って7月の都知事選への出馬を決意した」と述べた。子育て支援策など2期8年の取り組んできた政策を挙げ、「さまざまな分野で東京に確実な変化をもたらしている」と語った。
自民、公明両党と地域政党「都民ファーストの会」が小池氏を支援すると報じられており、首都決戦は立憲民主、共産両党などが支援する蓮舫参院議員との事実上の与野党対決を軸にした構図になりそうだ。
立民は衆院3補選で全勝しており、都知事選で蓮舫氏が勝利すれば次期衆院選に向けて弾みがつく。内閣支持率が低迷する岸田文雄政権がさらなる苦境に立ち、衆院解散戦略や9月に予定される自民党総裁選の行方にも影響を与えるとみられる。最近行われた静岡県知事選や東京都港区長選などの地方選では自民が支援した候補が敗れている。
小池氏は2016年7月の都知事選で、自民党の衆院議員から転じて初当選。新型コロナウイルスへの対応に当たったほか、脱炭素や国際金融都市の取り組みに力を入れてきた。
都知事選を巡っては、蓮舫氏が5月27日に立候補を表明。「自民党政治の延命に手を貸す小池都政をリセット」することを国民が求めているとして、「反自民」の姿勢を鮮明にした。
一方の小池氏には、自らが特別顧問を務める都民ファーストの会と公明党が先月、それぞれ出馬を要請した。共同通信によると、自民党東京都連も10日、小池氏が出馬すれば支援する方針を決定した。
都知事選にはこのほか、広島県安芸高田市の石丸伸二前市長らが立候補を表明している。計30人以上が出馬の準備を進めており、過去最多の候補者数になる可能性が高いと共同通信は報じた。
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Yuki Hagiwara