【プレビュー】注目は92年生まれ同士の武藤嘉紀と宇佐美貴史。優勝争いに生き残るのは、神戸かG大阪か| Jリーグ
明治安田J1リーグは8月16日と17日に第27節を開催。ノエビアスタジアムでは、ヴィッセル神戸とガンバ大阪が対戦する。
混戦の優勝争いを繰り広げる関西の雄の2チームが激突する。勝点45で5位のヴィッセル神戸が、勝点46で4位のガンバ大阪を迎え撃つ。真夏の一戦を制し、白熱のサバイバルに生き残るのはどちらのチームだろうか。 神戸は土壇場で踏みとどまっている。中断明け初戦となった前々節・川崎フロンターレ戦は退場者二人を出す後味の悪い内容に終わり、スコアも0-3と少なからずダメージの残る敗戦を喫した。それでも、中3日で迎えた前節・横浜F・マリノス戦は、武藤嘉紀が2ゴールを挙げる活躍で鮮やかな逆転勝ち。ほかのライバルたちが勝点を落としてきた中、貴重な勝点3を積み上げた。 いまの状況を考えれば、この一戦がもつ価値の説明は不要だろう。1ポイント差で一つ先を行く同じ関西のライバルにホームで負ける訳にはいかない。アウェイで戦った前回対戦で敗れていることを考えればなおさらである。 前節も2ゴールを挙げ、G大阪との前回対戦でも意地の一発を決めているクリムゾンレッドの11番は、キーマンとなる一人。現在9ゴールと2年連続の2ケタゴールに王手をかけており、武藤の貴重な一発が、チームを勝利に導いてくれれば、リーグ連覇へ大きな弾みとなる。 しぶとく勝点を積み上げているG大阪であるが。中断明けの2試合は足踏みとなってしまっている。前々節・FC東京戦も前節・柏戦もスコアレスドローで勝点1に終始。ゲーム内容は異なるため、課題や修正点を一口には言えないが、手痛い引き分けが続いている。 やはり気になるのは、ゴールが生まれていないことだろう。中断前の最後の一戦となった第24節・湘南ベルマーレ戦も0-1で敗れており、現在は3試合連続無得点中。ここまで28得点は、優勝争いを繰り広げるチームの中では圧倒的な少なさであり、リーグ全体で見ても3番目に少ない数字となっている。 そんな状況で期待がかかるのは、もちろんエースの宇佐美貴史になる。8ゴールのチーム得点王がゴールを決めたゲームは、6勝1分けと無敗。その1分けも開幕戦であり、現在は6連勝中と圧倒的な勝率を誇っている。青黒伝統の7番を背負う男は、大一番でチームを勝たせてこそ。神戸からのシーズンダブル、そして優勝争いへの生き残りへ、宇佐美の右足が火を噴く。