秋元康が総合プロデュースの新グループRain Tree「本当のアイドルになれる」メジャーデビューへの想い:インタビュー
秋元康氏が総合プロデュースするIDOL3.0 PROJECTから新グループRain Treeが誕生した。昨年4月から始まったIDOL3.0 PROJECTオーディション最終審査に残った候補者のうち、WHITE SCORPIONとしてデビューした11名に選ばれず、惜しくもデビューに届かなかった17人のメンバーで結成されたFINALISTが、Rain Treeとして来年1月にキングレコードからメジャーデビューする。10月8日に都内で行われた『秋元康総合プロデュース新ガールズグループ発表会』で、メジャーデビュー決定と新グループ名がサプライズ発表され、メンバーは涙を流し喜んだ。 【写真】『秋元康総合プロデュース新ガールズグループ発表会』の模様 グループ名のRain Treeには「苦難に耐え抜く強さで、自らにも周りにも大きな力を与える、そんな力強く優しい存在になれるように」という想いが込められている。1stシングルはセレクション制を採用し、歌、ダンス、自己表現の審査基準をもとに、17人の中から選ばれたメンバーがデビュー曲のレコーディング、ミュージックビデオ撮影に参加。選ばれなかったメンバーはカップリング曲に参加になるという。MusicVoiceでは、発表を終えたばかりのRain Treeのメンバー、イチ、カワチャン、リンリンの3人にインタビューを実施。今の心境について話を聞いた。【取材・撮影=村上順一】 ■ずっとFINALISTのままなんじゃないかという不安もあった ――メジャーデビュー決定おめでとうございます。いま発表会が終わったばかりですが、バックヤードはどんな雰囲気でしたか。 リンリン 嬉しくてみんなで叫びあってました(笑)。 カワチャン 円陣を組んで周りの迷惑にならないように小さい声で、「Rain Tree」と高め合いました。 ――新グループ名のRain Tree、改めてどのような印象を受けましたか。 リンリン この期間、ずっとFINALISTとして活動してきていたので、もしかしたら私たちはずっとFINALISTのままなんじゃないかという不安もありました。デビューも早くて来年の発表、再来年になってしまうんじゃないかと思いながら過ごしていたので、Rain Treeという名前を見て、綺麗なロゴのフォントと、素敵な名前の由来を聞いて、本当のアイドルになる実感が湧きました。最初はデビューできることへの嬉し涙があったのですが、名前を聞いた瞬間に口角が上がり過ぎてしまうくらい嬉しくて、早く母に報告したいです。 カワチャン メンバーの中に雨女がいるみたいで(笑)、発表された今日(10月8日)も雨が降っています。なので「Rain」というワードを見た瞬間、私たちらしい要素が含まれたグループ名だなと思いました。そこに「Tree」というワードが加わって、素直にかっこいいグループ名だと思いました。素敵な名前に見合うようなグループになりたいです。 ――今日でFINALISTと呼ばれるのも最後ですね。 カワチャン そうなんです! でも、Rain Treeは言い慣れていないので、FINALISTと言ってしまいそうな自分がいます(笑)。 ――あはは(笑)イチさんは新グループ名を聞いて、どんな思いが生まれましたか。 イチ 運営の方々が私たちのことをよく見て、考えてつけてくださった名前だなと思いました。オーディションに落ちてから1年間、這いつくばってここまでやってきた、そういった想いが伝わってきました。私は自分たちを「アイドルの卵」と説明してきたのですが、来年ついに本当のアイドルになれるんだって、グループ名を聞いて嬉しくなりました。 ――さて、オーディションから1年間、それぞれどんなことを頑張ってきましたか。 リンリン 私はSNSと歌やダンスのレッスンです。ダンスはもともとやっていたので、もっとレベルを高めたいと思い、体幹も鍛えていました。以前よりも成長できていると思います。 カワチャン 私もダンスと歌、SNSに力を入れていました。SNSはオーディション期間中からやっていたのですが、ちょっと苦手意識があって、自撮りもあまりやっていなかったので、下手くそでした(笑)。でも、最近ファンの方から「昔と比べると自撮り上手くなったね」と言っていただけるようになりました。この1年間で成長できた部分でした。 イチ 私はダンスが苦手だったので、みんなについていけるように練習をしたり、SNSが大事な時代になってきているので、2人と同じくSNSに力を入れていた1年間でした。皆さんに私を知ってもらえるように、いろいろ考えて投稿していました。 ――その中で手応えがあったものは? イチ 高校生の時に粘土で作った“キメラ”を投稿したり、写真でバトルをするアプリを投稿したことが、自分にとって良かったです(笑)。 ■「少しピリッとする場面も出てくるかも」セレクション制への思い ――さて、今回セレクション制ということで、17人でデビュー曲の選抜メンバーを競い合うことになりますが、皆さんにとってこの17人はどのような存在ですか。 リンリン 家族のような存在です。1年前にオーディションに落ちた時は、お互いの名前も知らなくて、どんな性格なのかもわからなかったのですが、レッスンを一緒にやっていく中で、自然と家族のような親密な関係になりました。みんなと離れ離れになるとか考えられないです。定期的にこの17人で素敵な景色を観に行こうとか話しています。 カワチャン セレクション制になってしまったのは複雑な気持ちです。この17人でステージを作り上げることについてたくさん話し合い、自分たちで考えて活動してきました。イベントを重ねるごとにどんどん仲も良くなって、絆も深まりました。セレクションで別々になってしまうのは複雑ですが、17人の絆は変わらないと思っています。 イチ ニコイチのような、“17コイチ”と思える存在です。 ――セレクションでは、メンバーであっても「負けないぞ」という気持ちはありますか。 イチ 今はまだわからないのですが、セレクションが始まったら、そういう気持ちも生まれてくるかもしれないです。もしかしたら、ギスギスまではいかないかもしれないけど、少しピリッとする場面も出てくるかもしれないなと思っています。さっき裏でみんなと「これからも話し合いは続けていこうね」と話していました。また、マリオが言っていたのですが、「もし誰かと誰かがギスギスしたとしても、他のメンバーがつなげて行けばいいよね」って。本当にその通りだなと思いました。 ――最後に、それぞれどのような姿をファンの皆さんに見せていきたいですか。 リンリン 私が努力をできるタイプの人間だということは、1年前からオーディションを観てくださっている方は知ってくれていると思うのですが、私は歌やダンスを披露する時に全てを出したいと思っているので、パフォーマンスで「リンリンはこういう人なんだ」というの、私の表現力を通して見せていきたいです。 カワチャン がむしゃらに頑張っている姿はもちろん、ありのままの姿をファンの皆さんに観てもらえたらと思っています。まだあまり見せていない、悔しくて泣いている姿とかも皆さんに見せられたらと思っています。 イチ Rain Treeという新しい名前をいただいて、やっと本当のアイドルになれるので、一つステージが上がった自分を観てもらいたいです。また、FINALISTとはまた違った成長の仕方を見せていけたらと思っています。 (おわり)