人見知りなのに「コミュ力の高い人」を好きに…正反対の彼を諦めるべきなのでしょうか?
なりたい自分を投影した恋、なのかも?
「恋愛がうまく行きません」と題する女性からの投稿が、掲示板サイト「発言小町」に寄せられました。人見知りで、「年齢=恋人いない歴」であると告白するトピ主さん。最近、今までで一番好きだと思える男性が現れましたが、相手は自分とは違ってコミュニケーション力の高いタイプ。彼は「恋人はいま要らない」と言っているものの、2人きりで話せる機会はあるので、交際を目指して頑張るべきか、それとも諦めた方がいいのか。「彼とは性格が全く逆過ぎて、どうしたらいいのか分からない」と打ち明け、アドバイスを求めています。 「コミュ力が高い」という言葉には、いくつかの意味合いが含まれているように思いますが、「人見知り」の対義語として捉えるならば、「コミュ力が高い人」と「人見知り」との違いは、人に対して心を開くまでの時間や、開き具合の違い、と言えるかもしれません。知り合ってすぐにオープンマインドで会話ができる人もいれば、最初はなかなか自己開示ができず、何回か会ううちに少しずつ会話ができるようになる人もいます。大きく分けると、彼は前者のタイプで、トピ主さんは後者のタイプなのかなと想像します。 投稿には、トピ主さんは恋愛経験がないため、好きな人が自分にしてくれたことのすべてについて期待を抱いてしまうとのこと。しかし彼は、女性との友人付き合いに慣れているコミュ力の高い人物で、だからこそ、自分のような恋愛経験のない人は、彼のような人物への恋に落ちやすいのだとわかっている、といった記述が見られます。 つまり、自分にはできないような親しげな距離感で彼が接してくるからこそ、「恋愛に発展するのではないか」とつい期待感を持ってしまうのだ――と、トピ主さんは自覚しているようですね。しかし同じ状況に置かれたとき、トピ主さんのように受け取る人ばかりではないと思います。自分の想定よりも早いペースで相手から距離を縮められることに、不安感や不快感を抱く人は少なくありません。人見知りをする人であれば、なおさらです。 トピ主さんはこれまでも、自分に積極的に近寄ってきてくれる男性であれば、割と誰でも好意的に思う傾向がありましたか? それとも、自分の想定以上に距離を縮められて、「なれなれしい」などと不快に感じた男性もいましたか? もし前者なのであれば、トピ主さんは総じてコミュ力の高い人物に憧れがあり、今回はそれがたまたま彼だった……なんてことも、可能性の一つとしてあるように思いました。 「本当はもっと人と近しくなってみたいけれど、自分からは近寄れない。だから向こうから近寄ってきてくれると、比較的簡単に好きになってしまう」ということならば、“なりたい自分”を投影した恋である、ということになります。「ああ、私はコミュ力の高い人に憧れているのだな」と自覚できると、少し冷静に、自分の心の内にある恋愛感情を見つめられるかもしれません。 彼は男女誰とでも話せる性格で、女性の友人たちとも仲良くしているとか。トピ主さんはその様子を見て嫉妬しているそうで、投稿には「毎日嫉妬ばかりで正直もう疲れてしまっています」「ショックを受けるぐらい(彼は)男女の距離感がおかしい」といった記述も見られます。 嫉妬に振り回されるのは恋の一側面ではありますが、交際に至っていない相手からキリキリとした表情で負の感情を向けられるのは、一般的にはあまり気持ちの良いものではありません。片思いの状況で、「相手に振り向いてもらいたい」と思うならば、そうした態度はマイナスに働くと考えたほうがベター。今後どうするにしろ、まずは少し落ち着いて、嫉妬の感情を手放すことが先決かと思います。 個人差はありますが、一般的に恋を成就させたいと思うときには、相手に「この人といると良い気分になれる(楽しくなる、ワクワクする、元気がチャージされる、刺激をもらえる、ハッピーで軽やかな心持ちになれる)」などと感じてもらうことが必要です。 彼はこれまでトピ主さんに対して、何か褒め言葉を言ってくれたことはありますか? たとえば「君はいろいろなことを知っているから、話していて面白い」などと言ってくれたことがあるならば、彼は友人としてトピ主さんの一部分に魅力を感じてくれるようだ、という推測が成り立ちます。 それがわかったら、不自然ではない形で、その魅力をキープし続けることを心がけるとよいと思います。あからさまにアピールしたり、嫉妬に取りつかれたりしていると、せっかくの魅力も光を失ってしまいやすいので注意が必要です。