【時系列でわかる③】イスラエル国防相「ガザ地区を内側から見るだろう」近く地上侵攻に踏み切る構え(16日から20日まで)
10月7日、中東パレスチナ自治区のイスラム組織「ハマス」が、イスラエルに向けてロケット弾などによる激しい攻撃を開始。イスラエル側も反撃し、武力衝突が激化しています。 19日現在、パレスチナ・ガザ地区のラファ検問所では、避難希望者の通過がまだ認められていません。 こうした中、イスラエルの国防相は、ガザ地区との境界付近に集結している兵士に対し、「ガザ地区を内側から見ることになるだろう」と述べ、近く地上侵攻に踏み切る構えを改めて示しました。 武力衝突をめぐる動きを、時系列でまとめます。
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■10月15日 イスラエル軍「日本時間15日午後7時まで退避ルートへの攻撃せず」
イスラエル軍によるガザへの爆撃は、15日も続いています。先ほど、イスラエル軍の報道官が会見し、ガザ住民の南部への退避を継続させるためとして、日本時間の15日午後7時まで退避ルートへの攻撃は行わないと述べました。 会見では、また、これまでに確認できている人質の数が126人だと明らかにしています。 イスラエル軍は、ガザ侵攻にあたって陸、海、空から広範にわたる攻撃を行うとしていて15日、新たに艦艇で海から攻撃する映像を公開しました。地上侵攻をともなう大規模攻撃にいつ踏みきるのか、緊迫した状況が続いています。 ――ガザ地区の状況は、どうなっているのでしょうか? ガザでは、今も空爆による死者が増え続けています。保健省は、これまでの死者は2349人で、ユニセフは子ども447人が死亡したとしています。 また、パレスチナを支援する国連機関は、ガザの住民は人道上危機的な状況に陥り、200万人が水不足に直面していると強く警告しています。 また先ほど、レバノン南部からイスラエル領内にロケット弾による攻撃があり、1人が死亡したとの情報も入ってきました。イスラム教シーア派組織ヒズボラが参戦することへの警戒も高まっています。
■10月15日 ガザ“退避期限”を過ぎ緊張高まる
イスラエル軍が、パレスチナ自治区ガザ地区への地上侵攻にいつ踏みきるのか。改めて設定された住民退避の期限はすでに経過していて、緊張が高まっています。 ガザへの爆撃が続く中、イスラエル軍の報道官が15日に会見し、ガザ住民の南部への退避を継続させるためとして、日本時間の15日午後7時まで、退避ルートへの攻撃は行わないと述べました。イスラエル軍は、ガザ侵攻にあたって陸、海、空から広範にわたる攻撃を行うとしていて、15日、新たに艦艇で海から攻撃する映像を公開しました。 地上侵攻をともなう大規模攻撃にいつ踏みきるのか、緊迫した状況が続いています。 ガザでは、イスラエル軍の空爆による死者が増え続け、保健省はこれまでの死者が2450人にのぼり、ユニセフは子ども447人が死亡したとしています。また、パレスチナを支援する国連機関は、ガザの住民は、人道上危機的な状況に陥り、200万人が水不足に直面していると強く警告しています。 一方、レバノン南部からイスラエル領内へのロケット弾による攻撃で、1人が死亡しました。イスラエル軍は、レバノン国境から4キロ以内を一般人の立ち入り禁止区域とするとともに、作戦の一環として、この地域とガザ南部でGPSサービスを意図的に妨害していると明らかにしました。イスラム教シーア派組織ヒズボラが参戦することへの警戒も高まっています。 こうした中、ロイター通信によりますと、アメリカ国務省はブリンケン国務長官が訪問先のエジプトから16日に再びイスラエルへ戻り、イスラエルの指導者とさらに協議すると明らかにしました。ぎりぎりの外交交渉も模索されています。