毎月の生活費がカツカツの40代夫婦です。現役世代で生活が大変なのに、老後になったら年金で暮らしていけるか不安です。将来年金はどのくらいもらえるのでしょうか?
定年退職後、原則として65歳から年金を受け取れます。もらえる年金額が会社員の頃の収入と比べて半分程度になったら、年金だけで生活することに不安を感じる人も多いのではないでしょうか。 そこで本記事では、老後にもらえる年金の平均月額をはじめ、65歳以上の夫婦2人の生活費などを解説します。その他にも記事内では、年金だけでは老後の生活費が足りそうにないときの対処法などをまとめていきます。 ▼年金が「月10万円」で老後が不安…持ち家で「貯金」と「退職金」があれば大丈夫? 生活費を試算
老後にもらえる年金の平均月額
老後にもらえる厚生年金受給者の平均月額は、図表1のとおりです。 【図表1】
※厚生労働省「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに筆者作成 会社員は厚生年金保険に加入し、原則として65歳以降に老齢基礎年金と老齢厚生年金のそれぞれを受け取ります。年金受給額は、厚生年金に加入していた期間や毎月の給与や賞与額によるため、一律ではありません。 一方、国民年金受給者の平均年金月額は5万6316円ですが、基礎年金のみでは5万3157円で厚生年金と比べるとかなり低くなっています。 また、年金を65歳からではなく、繰上げ受給によって60歳から65歳になるまでの間に受け取ると繰上げた月数×0.4%の減額率が適用されます。 ■年金の見込額を確認する方法 実際にもらえる年金額がどのくらいか予測できない場合は、ねんきん定期便を確認してみてください。ねんきん定期便は、毎年の誕生日月にはがきまたは封書で届き(年齢により異なる)、これまでや今後の加入実績に対する年金の見込額が記載されています。 その他にも「ねんきんネット」を活用すれば、今後の働き方や年金の受給開始年齢といった条件を指定したうえで、もらえる年金額がどのくらいになるかシミュレーションできます。
65歳以上の夫婦2人の生活費
総務省統計局総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2023年」によると、65歳以上の夫婦のみで無職世帯の生活費とその内訳は、図表2のとおりです。 【図表2】