毎月の生活費がカツカツの40代夫婦です。現役世代で生活が大変なのに、老後になったら年金で暮らしていけるか不安です。将来年金はどのくらいもらえるのでしょうか?
※総務省統計局「家計調査報告 〔 家計収支編 〕 2023年(令和5年)平均結果の概要」をもとに筆者作成
老後の生活費が心配な場合の対処法
老後の生活費を年金だけで何とかするのは難しい可能性が高いため、早いうちから対策を検討しておく必要があります。例えば「定年退職後も再雇用や再就職で収入を得る」「繰下げ受給で年金額を増やす」「貯蓄に取り組む」といった方法が挙げられます。 ■再雇用や再就職で収入を得る 定年退職後、すぐに働かない生活をするのではなく、再雇用や再就職を検討してみてください。働いて収入を得れば老後生活に備えて貯金できるうえ、厚生年金被保険者になれば老齢厚生年金の受給額を増やせます。 ■生活に余裕があるなら繰下げ受給で年金額を増やせる 十分な貯金がある場合にかぎりますが、繰下げ受給で年金の受け取り開始時期を遅らせて、年金受給額を増やすのも方法の一つです。繰下げ受給は、原則として65歳で受け取れる年金を66歳以後75歳までの間に繰下げると、1ヶ月に0.7%が増額され、最大84.0%まで年金を増やせる制度です。繰下げ受給によって適用した増額率は、生涯にわたって継続します。 老齢基礎年金と老齢厚生年金のどちらか一方の繰下げも可能なので、そのときの状況に応じて決めてもよいでしょう。 ■早いうちから資産作りに取り組んでおく 早いうちから銀行口座に余裕資金を預けておく、積立保険や個人年金保険などで備えておく、NISAやiDeCoを活用するなど、資産作りに取り組んでおくとよいでしょう。ただ貯蓄をするのではなく、「何歳までにどのくらい貯めたい」と決めておくと、計画的に貯めていけるでしょう。
老後に備えて年金額や貯蓄額を増やす取り組みを進めておこう
会社員であれば、老齢基礎年金と老齢厚生年金のそれぞれを受け取れます。被保険者期間やどのくらいの収入を得ていたかによって年金額は異なりますが、会社員の給料ほどの金額をもらうのは難しいです。国民年金の第1号と第3号被保険者の人は年金受給金額が厚生年金より少なく、生活費がより不安になるでしょう。 年金だけで老後の生活費をまかなうのは厳しい可能性が高いため、できるかぎり定年後も働いて収入を得る、貯蓄をするなどして備えておくと安心です。 出典 厚生労働省 令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況 日本年金機構 年金の繰上げ受給 日本年金機構 大切なお知らせ、「ねんきん定期便」をお届けしています 総務省統計局 家計調査報告〔 家計収支編 〕 2023年(令和5年)平均結果の概要 日本年金機構 年金の繰下げ受給 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部