柳田将洋「これ以上のプレーを求めてはいけない」キャプテン石川祐希選手 “あと1点”の壁 男子バレー接戦の末敗退
世界ランク2位のイタリアとの戦いに大接戦の末敗れ、あと一歩のところで、48年ぶりのベスト4に届かなかった、男子バレー日本代表。 【写真15枚】柳田将洋が語るキャプテン石川祐希選手 を画像で見る 対戦相手のイタリアは、キャプテンの石川祐希選手にとって、世界と戦う「原点」でした。 「世界のトップとプレーがしたい」。10年前、当時19歳で大学生だった石川選手が飛び込んだのは、バレーの“世界最高峰リーグ”イタリアのセリエA。 移籍した当初は、イタリア語に四苦八苦。 石川祐希選手: いろんな選手の考え方、バレーに対する意識とかがあると思うので、そのあたりをもっとコミュニケーションとって、聞き取って少しでも自分の身にしていきたい。 まだ全然書いていないんですけど…、少しずつでもいいから、単語とか覚えられればいいかなと思っています。 そう言って見せてくれたのは、書き始めたばかりの単語帳。そこには、バレーの基本用語がズラリと書かれていました。 その後、言葉の壁を乗り越え、世界のトップ選手たちと肩を並べるプレーヤーに成長。 今年4月に行われたセリアAの3位決定戦では、チーム最多の28得点をあげ、MVPに輝きました。 名実ともに世界のトッププレーヤーとして、パリの舞台へやってきた石川選手。 しかし…。 実況「日本、健闘むなしく敗れました。セットカウント3-2、届きそうで届かなかった。あと1点です」 わずか1点を取り切ることができず、52年ぶりのメダルへの挑戦は幕を閉じました。 石川祐希選手: 最後、僕にたくさん集めてくれた中で、最後の1点を、ウィニングポイントを決めることができなかったので、このような結果だったというふうに思いますし、きょうに関してはキャプテンとしても、一人のエースとしても力不足だったなというふうに感じています。
チームを支えた石川選手と“1点の壁”
“あと1点”の遠さを実感したイタリア戦。 バレーボール日本代表のキャプテンを務めたプロバレーボール選手の柳田将洋さんは、今回の試合をどのように見たのでしょうか? ――今回の試合どうご覧になりましたか? 柳田将洋さん: 僕も皆さんと同じ気持ちでしたね。最後の最後まで勝つかなと思って見ていたのですが、それですら届かなかった。本当に五輪の舞台はすごいところだなと感じました。 ――マッチポイントで3点差あって負ける試合というのは? あるはあると思うのですが、ここまできたら日本代表も1mmも油断はしていないと思うので、しっかり勝つと思っていたのですが、そこですら…と。 ――石川祐希選手のキャプテンっぷりはいかがでしたか? キャプテンというのは、普通にプレーする選手より絶対にプレーッシャーというのは大きいので、コメントでも言っていましたけども、本当に責任を感じて、その中で戦っているんだなと思いました。 ――キャプテンとしての責任は立派に果たされましたよね この試合でしっかりとキーピングを持ってきているのはさすがだなと思いましたし、要所要所で決めている姿を見て、一緒にプレーしていて本当に素晴らしいなと感じました。 ――世界ランク2位のイタリアと大接戦でしたね 石川選手を中心に海外のプレーヤーも増えましたし、前回大会の東京五輪の悔しさを忘れずに戦っているというのは非常に大きいかなと。 みんな素晴らしかったですし、これ以上のプレーを求めてはいけないと思います。 リベロ山本が大活躍 柳田「バレーボールってこんなにつながるんだ」 ――今回、日本は4回マッチポイント。イタリアは唯一のマッチポイントを決めて勝ったわけじゃないですか?この1点の違いはどこから来るのでしょうか? そうですね、やはりイタリアチームの中に、メダリストが1人、サーブを打っていたセッターのジャネッリ選手がいるんですけども、彼の表情を見ていると逆に落ち着いていて、サーブを打つ前に。ちょっと怖いなと思っていたのですが、そういう経験からくるものもあるのではないかなと。 もちろん日本はこれからメダルを取る可能性、今後あると思うんですけども、その壁をひとつ乗り越えてほしいなと思いますね。 ――今回のチームにおいて、石川選手の存在はすごく大きかったですよね。 本当にここまでの道のりにおいても、彼の存在はなくてはならなかったので、僕も一緒にプレーしましたけども、彼の成長を見ていると、彼なしではない結果だと思います。 ――他の選手の活躍、さらに、リベロの山本智大選手が全体を通してずっとひろいまくった、すごかったですよね 奇跡みたいなつなぎを何回もきのうの試合で見られたので、バレーボールってこんなにつながるんだと僕もびっくりしましたね。 なんでそこにいるの?という場所にいるので、本当にデータなのかな?という場所に立っていて、ボールを上げるので、経験者の僕からしても考えられないような上げ方をしていましたね。(相手チームを)分析もしていますし、山本選手の読みの鋭さ、これも相まってボールがつながっていると。 MC谷原章介: きのうの惜しい敗戦、悔しい敗戦、ちょっとチームの皆さんに1回ゆっくりしていただいて、今回のことを糧にまた前に進んでいっていただきたいですね。 柳田将洋さん: おそらく選手はこれから前を向いてくれると思いますし、これから国内リーグも始まるので、こういった中で国内リーグをプレーする選手も一緒に頑張っていければいいなと思います。 MC谷原章介: 日本中を熱くしてくれた試合、本当にありがとうございました。 (『めざまし8』 2024年8月6日放送より)
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