レスリング樋口選手 五輪「金」を披露 母校の霞ケ浦高訪問 茨城
パリ五輪レスリング男子フリースタイル57キロ級で金メダルを獲得した、樋口黎選手(28)=ミキハウス=が30日、母校の霞ケ浦高(茨城県阿見町青宿)で、五輪報告会を開いた。樋口選手は「(金メダル獲得は)1人では達成できなかった。多くの人に金メダルを触ってもらって笑顔になってもらいたい」と語った。生徒や教員約1200人が熱心に耳を傾けた。 樋口選手は大阪府出身。同校レスリング部の大沢友博監督からのオファーを受け、入学した。毎日練習に励み、2、3年の時に国内高校タイトル6冠の偉業を達成。その後、日体大に進学し、在学中にリオデジャネイロ大会で銀メダルを獲得。前回の東京大会は体重超過で失格となり、パリ大会は2大会ぶりの五輪出場となった。 報告会では、同部の入江和久監督が決勝の試合映像を上映しながら解説した。「モチベーションを保つ秘訣(ひけつ)は」という生徒の質問に対し、樋口選手は「没頭すること。なりたい姿に向けて逆算すると、今、何をするべきか、やるべきことが見えてくる」と答えた。 樋口選手はその後、阿見町役場を表敬訪問。職員らが大きな拍手で出迎えた。千葉繁町長から花束を受け取った樋口選手は「金メダルを持ち帰ることができてよかった」と語った。千葉町長は「厳しいトレーニングを乗り越え、これまでで一番いい勲章になった。これからも頑張ってください」と述べた。
茨城新聞社