「俺たちのワーゲン」が還ってきた! 新型VW「ティグアン」に試乗…軽快で使いやすい実直なSUVに進化していました
「俺たちのワーゲン」が還ってきた!
いっぽうエンジンは電動アシストを見越して、ティグアンとしては初めてミラーサイクル化が施されたとのこと。ミラーサイクルは燃費効率優先で、低速域でのレスポンスがやや鈍くなりがちになる特質があるそうだが、新型ティグアンでは18psに相当する「ISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)」の電動アシストが巧みに加わり、1640kgの車体を走り出しからスッと力強く押し出してくれる。 この軽快感は高速道路でも存分に発揮され、軽快な吹け上がりとともに爽快な走りっぷりを披露する。また、パーシャルスロットル域では「アクティブシリンダーマネジメント」機構で2気筒になるとのことながら、筆者の鈍い感性では、その切り替わりなどはほとんど体感できなかったことを告白しておこう。 とはいえ高回転まで回したところで、たとえばゴルフGTIのような快音や鋭いレスポンスが味わえるわけでなく、あくまで実用エンジンの本分をまっとうしているところは、いかにもVWらしいと好感が持てる。 また、時を同じくしてデビューした「パサート」ともども初採用されたロータリーダイヤル式の「ドライビングエクスペリエンスコントロール」など、インフォテイメント系や空調などの操作にまつわるインターフェイスが、タッチスイッチから物理的なものへと回帰するなど、ここ数年遠くなりかけていた「俺たちのワーゲン」が還ってきつつあるようにも感じられたのである。
Specifications
■Volkswagen Tiguan eTSI R-Line フォルクスワーゲン ティグアン eTSI Rライン ・車両価格(消費税込):588万9000円 ・全長:4540mm ・全幅:1860mm ・全高:1655mm ・ホイールベース:2680mm ・車両重量:1610kg(電動パノラマスライディングルーフ装着車は1640kg) ・エンジン形式:直列4気筒DOHCインタークーラー付ターボ ・排気量:1497cc ・エンジン配置:フロント ・駆動方式:FF ・変速機:7速DSG ・エンジン最高出力:110kW(150ps)/5000-6000rpm ・エンジン最大トルク:250Nm/1500-3500rpm ・モーター最高出力:13.5kW(18ps) ・モーター最大トルク:56Nm ・燃料タンク容量:60L ・公称燃費(WLTC):15.6km/L ・サスペンション:(前)マクファーソンストラット、(後)4リンク ・ブレーキ:(前)ベンチレーテッドディスク、(後)ディスク ・タイヤ:(前&後)255/40R20
武田公実(TAKEDA Hiromi)
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