イラン外相「トランプ政権の政策発表待つ」…現在の核合意復活は困難な見通し
【テヘラン=吉形祐司】イランのアッバス・アラグチ外相は16日、国営テレビに出演し、「米国のトランプ次期政権のイラン政策の発表を待っている」と語り、米国の政策にあわせて核交渉などの対米姿勢を調整する方針を表明した。核合意再建については、現在の合意の復活は難しいとして、新たな合意を目指す交渉になるとの見通しを示した。
イラン政府高官らはトランプ氏が大統領選で勝利を確実にした直後、「誰が米大統領になっても同じだ」と反応した。ここ数日は、対米関係に関する要人の発言が増えており、軌道修正したとみられる。
アラグチ氏は、中断している米国との間接協議について、「新政権の方針を見定めた上で行動する」と述べた。イラン国連大使と実業家のイーロン・マスク氏が米ニューヨークで会談したとする米紙ニューヨーク・タイムズの報道は否定した。