MISIA「100年、200年と皆さんの心に届くような歌が歌えたら」“時”について語る
シンガーのMISIAが23日、都内で行われた「THE GIFT OF TIME-時と生きる-」ワールドプレミアイベントに登壇した。イベントではMISIAや日本を代表するトップクリエイターが多数出演するショートフィルムの初上映が行われた。またMISIAが、セイコーグループアンバサダーに就任し、「大変光栄です」と喜びを語った。 セイコーグループは、様々なトップクリエイターと共に、「時」というテーマを通して日本文化を紐解くショートフィルム「THE GIFT OF TIME-時と生きる-」を制作し、10月23日に公開した。ワールドプレミアには、セイコーグループ株式会社代表取締役会長 兼 グループCEO 兼 グループCCOの服部真二氏、出演者であるMISIAや建築家の隈研吾氏、そして「THE GIFT OF TIME」ディレクターのPaula Chowles氏が登壇。フィルムのテーマである「時」が、彼らの創作や哲学にどのような影響を与えているのかについて、トークセッションが行われた。 ショートフィルム上映会に続いて、服部真二氏、隈研吾氏、Paula Chowles氏、MISIAの4人で本作に関するトークセッションを展開。ショートフィルムのテーマとなっている「時」についてMISIAは、「間(ま)というものがありますが、時間の捉え方として息を合わせる、一呼吸置くというように呼吸を使って時間を表すことがあります。私たちは音楽をやっている中で、タイミングを合わせて一緒に演奏します。私の息遣いをしっかり感じてくださるミュージシャンとは非常にタイミングのあった演奏をする事ができます。私たちは息を合わせるという概念を持っているので、タイミングを合わせてほしいときに、私が息を吸っているところを観てくださいといった言葉一つでニュアンスがとても伝わります。音楽を作る上で日本の時間の捉え方というのは、非常に影響を受けていると感じます」と、MISIAが思う時の捉え方を明かした。 続いて、「自分にとってのTHE GIFT OF TIMEは?」という質問に、「時を重ねる中で豊かになったものをギフトだと感じるので、その一つは音楽だと思います。また、もう一つは世界中の人が求めているものは平和かなと感じています」と述べた。 最後に、「限りある“時”の中で挑戦したいことは?」という問いにMISIAは、「これからも多くの人に歌を聴いていただいて、願わくば時を超えるような、100年、200年と皆さんの心に届くような歌が歌えたら嬉しい」と願望を語った。 また、MISIAがセイコーグループアンバサダーに就任したことがイベント内で発表された。MISIAは就任について、「大変光栄に思っております。素晴らしい時の大切さを伝えていらっしゃるセイコーさんのお役に立てるように活動していきたいと思います」と喜びと意気込みを語った。 そして、アンバサダー就任を機に、服部金太郎の生涯を描いたドラマ『黄金の刻~服部金太郎物語~』主題歌「ゆびきりげんまん」のセイコースペシャルエディションを制作。アレンジについてMISIAは、「新たにオーケストラでレコーディングをし直しました。パリオリンピック開催直前にできまして、とても古い劇場をそのままレコーディングスタジオにしたようなスタジオでレコーディングをしました。木のスタジオなのですが、非常に温かくて豊かなサウンドがします。弾かれているオーケストラの楽器も、私たちの年齢よりもさらに年齢を重ねている楽器ですから、様々な時を刻んできた場所で、楽器で『ゆびきりげんまん』の新しいバージョンを制作させていただきました。また、新たな時の流れを感じることができるバージョンになっているので、皆様もそれぞれの時間の中で聴いていただけたら嬉しい」とスペシャルエディションへの期待を高めた。