“勝利至上主義”中国サッカーに変革起きるか…中国サッカー協会トップに聞いた「日本人監督起用」のねらい 帰化選手の追加には反対意見多数
参考にしたのは“東洋の魔女”の名将・大松博文氏
――なぜ、日本人の上村氏を中国の育成年代の代表監督にしたのでしょうか? まず、監督を選ぶ際にサッカー先進国の監督を起用するという方針を立てました。そのため、日本人だけでなく韓国人、そしてヨーロッパ先進国の監督も候補に入っていましたが、その中で上村監督は過去に中国で指導者としての経験があり、そのクラブでの評判や実績も非常に良かったこともあり、私が起用することを決めました。 また、中国のバレーボール界は1964年の東京オリンピックで金メダルを獲得した女子バレーボールの名将・大松博文氏からトレーニングや指導方法を学び、その後、オリンピックや世界選手権で優勝するという成果を出しています。この経験は私がサッカー界においても日本人監督を起用する決意を固めた理由の1つになっています。 上村監督を起用することを通じて、日本の指導者のトレーニングや選手の管理方法を身近で観察することができます。上村監督を起用してからこのチームは非常に良い成果が出ていると感じています。 ――日本人である上村監督の指導方法を見てどのように感じていますか? まず、試合の戦績を見ると今年10月に行われた17歳以下のアジアカップ予選で結果を出し、本大会への進出を果たしたことにサッカー協会の皆が満足しています。このチームが試合で見せた技術、戦術のレベルや全体のプレースタイル、さらには各選手のパフォーマンスは中国サッカー界に希望と自信をもたらしました。 また、上村監督はこのチームに対してサッカーの技術向上だけでなく、日常生活の管理についても非常に力を入れていると聞いています。 日本人監督には特徴があり、1つは細部へのこだわり、もう1つは辛抱強いことです。この2点を私は非常に評価しています。現在、20人以上の日本人指導者が中国各地のチームで指揮を執っていて、私は上村監督だけでなく他の日本人指導者にも我々と共に中国サッカー界の発展を促進してほしいと願っています。
【関連記事】
- 【注目】「諦めるな、絶対に最後まで!」“日本人初”中国U-16代表監督の上村健一氏に密着!“中国サッカー”率いる手腕を中国メディアも評価
- サッカー中国代表元監督・李鉄被告に懲役20年判決 計約25億円の賄賂の授受を認定 現役時代に2002年日韓ワールドカップにも出場
- 仙台市の弁当工場でのつまみ食い動画が物議 中国人の技能実習生が投稿した動画に勝手に“日本人侮辱の”テロップやナレーション 健康被害などの報告なし
- 「上半身裸におむつなし」中国の常識は“禁止以外は全てOK” 団体旅行解禁で日本に向かう中国人観光客への心構え
- 「ぁあ?」と言われても怒らないで…90億人大移動 春節で来日する中国人との付き合い方 他人を気にせず“感覚重視”