中国・上海の日本人学校「南京事件」の日は登校せず…事件の全容解明や動機を明らかにしない中国がもたらすもの
日本と中国の懸け橋になる子供たち
上海日本人学校の校歌の歌詞には「虹の橋」という言葉がある。この言葉が示すように、中国の日本人学校に通っている子供たちは中国での経験をもとに将来は日中友好の懸け橋となったり、日中友好に携わる仕事に就く場合もあるかもしれない。しかし、深センの日本人学校で起きた事件や、上海の日本人学校で行われる“敏感な日”のオンライン授業がもたらす影響は、日本人学校に通う子供たちの生活を委縮させるに他ならない。 ただ、私は以前の記事「“これはどこの国でも起こらない”3カ月で2度も日本人学校の関係者が被害に…」の中で「事件を起こした中国人と、一般の中国人が同じ考えを持っているとは思っていない。多くの中国人は私たち日本人を含む、外国人に対して優しく、困っていることがあれば親身になって対応してくれている。」と書いた。これは中国に住んでいる多くの日本人が感じている事実なのだ。 将来、日本と中国を結ぶ「虹の懸け橋」となる子供たちが今後、中国をどのように見ていくのか。私は子供たちが日中関係の過去の歴史を乗り越えて、「未来」へと向かっていくことを望んでいる。 (執筆:FNN北京支局 河村忠徳)
河村忠徳
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