悪夢の歴史…日本代表、背番号10の系譜(5)過去最大の失望…。何もできなかった”最強エース”
日本代表は初出場となった1998年のフランスワールドカップから連続でワールドカップ本大会に出場している。背番号10を背負った選手たちは、大舞台でどのような活躍を見せたのか。今回は18年ロシア大会までのワールドカップで10番を背負った日本代表選手を大会ごとに紹介する。※所属チームは大会前時点、年齢は初戦時点のもの。
ブラジルW杯
背番号10:香川真司(マンチェスター・ユナイテッド) 生年月日:1989年3月17日(25歳) 個人成績:3試合出場/0得点0アシスト 戦績:グループステージ敗退 2008年5月24日に行われたコートジボワール代表とのキリンカップで、19歳の香川真司は代表デビューを飾った。2年後の南アフリカワールドカップには惜しくも落選となったが、大会後は代表を引退した中村俊輔に代わって背番号10をまとうことになった。 南アフリカ大会後にセレッソ大阪からボルシア・ドルトムントに移籍すると、ユルゲン・クロップ監督の下でトップ下の定位置を掴んでリーグ連覇に貢献。12年夏にはアレックス・ファーガソン監督率いるマンチェスター・ユナイテッドに移籍したが、スター選手が並ぶユナイテッドでは活躍することはできなかった。 アルベルト・ザッケローニ監督率いる日本代表では得意なトップ下を本田圭佑に譲り、左サイドが定位置になった。43試合16ゴールという数字を残してワールドカップ出場権獲得にも貢献した香川は、順当に本大会のメンバーに選ばれた。 激しい雨が降りしきる中で行われたコートジボワール代表との初戦は、本田のゴールで先制に成功した。しかし、攻勢を強めた相手に逆転を許し、先発した香川も攻撃面で特長を出せずに86分にベンチに下がっている。ベンチスタートとなった第2戦は0-0の57分に投入されたが、10人のギリシャに対して最後までゴールネットを揺らすことができずに引き分けた。 グループステージ突破へ一縷の望みを懸けて戦ったコロンビア戦に、香川は再び先発メンバーに復帰した。PKから先制されながらも岡崎慎司のゴールで同点としたが、後半開始からハメス・ロドリゲスを投入したコロンビアに3失点を喫して敗北。香川はブラジルで何もできず、日本代表はグループステージ敗退となった。