「長期投資は短期投資より儲かる」は間違い?改めて知っておきたいメリット・デメリット【株式投資のプロが解説)
安定感のある会社を適正以下の価格で買える場合は「長期投資」を
長期投資では他に、うまくいけば株価も配当も大きく上がる、というメリットもあります。長い時間が経過しますので、株価も配当も上昇基調にある銘柄を選ぶことができれば、長い時間の分だけその恩恵を受けられるのです。 一方、デメリットとして、配当以外は現金化できない、下手をすると株価も配当も大きく下がる、手数料・税金・健康保険料の負担を考慮しても売った方が大きな利益となる場合もある、という点が挙げられます。他の株を買いたい、どうしても買わなければいけないものがある、など現金が必要となったときに、長期投資をしていると不便です。 また、長い時間が経過しますので、株価も配当も下落基調にある銘柄を選んでしまうと、長い時間の分だけその損失は膨らんでしまいます。それから、手数料・税金・健康保険料の負担を考慮しても、売った方が大きな利益となる場合もありますので、何も考えずに株を持ち続けるのは避けた方が良さそうです。 結局、好業績を長期にわたって安定的に継続できる銘柄を、適正以下の価格で買える場合のみ、長期投資が適しているのでしょう。しかし、そんなチャンスはあまり多くないといえそうです。
長期投資の銘柄選びは慎重に
まとめると、長期投資の最大のメリットは、手数料と税金と健康保険料の負担が減ることではないでしょうか。そして、好業績を長期にわたって安定的に継続できる銘柄を、適正以下の価格で買える場合のみ、長期投資が適しているといえそうです。 川合 一啓 株式会社ソーシャルインベストメント 取締役CTO