『おむすび』三宅弘城、阪神ファンとして共感の立川役を分析 「プライドを持っている人」
NHK連続テレビ小説『おむすび』に出演している三宅弘城のインタビューコメントが公開された。 【写真】『サ道』では偶然さんの三宅弘城 本作は、平成・令和を舞台にしたオリジナル作品。“ギャル”だった主人公が栄養士となり、現代の抱える問題を解決していく。脚本は『ハコヅメ~たたかう!交番女子~』(日本テレビ系)、『正直不動産』(NHK総合)などの根本ノンジが手がけている。 三宅が演じているのは、星河電器の社員食堂のベテラン調理師・立川周作。古株として、献立や調理方法の一切を取り仕切っている。 三宅は本作が2回目の朝ドラ出演。どちらもNHK大阪放送局作品ということもあり、「大阪が、大好きになりました」と三宅は語る。 「前回の朝ドラで、初めてNHK大阪に行ったんですけれど、楽しい思い出しかなかったんですよね。あのときは、月曜日にリハで、金曜日まで撮影して、金曜日の夜に東京へ戻って、また月曜日に大阪に行くという生活をずっとしていました。月曜日に、地下鉄の駅から(BKの近くにある)谷町4丁目の交差点のあたりに出てくると、『あぁ、戻ってきた!』みたいな気持ちになって、すごくホーム感がありました。でも、よく考えたら、もう8年くらい前になるんですよね。今回、スタジオが何階にあるかも忘れていて、大阪放送局のエレベーターで行ったり来たりしていましたね。あと、脚本家の根本ノンジさんとは、いろいろな作品でご一緒させていただいているんです。今回、根本さんが『おむすび』を書くということになって、『僕も出演できたらなぁ』と思っていたんですけれど、念願が叶いました。しかも、大好きなBKだったので、余計にうれしさ倍増でしたね」 演じる立川は阪神タイガースファン。この点には共感を持ったと三宅は明かす。 「プライベートでもタイガースファンなので、すごく共感を持ちました。料理は食べるのも作るのも好きなので、きっと撮影現場でも炒めたりするんだろうなぁと楽しみになりました。料理自体は(料理指導の広里)先生が作っていらっしゃるので自分が調理するお芝居は軽くでしたが、社食なので作る量が多いんです。よくあるようなフライパンを軽く振るという感じではなく、普段扱わないようなすごく大きいものを混ぜたりしました。その中で難しかったのは、包丁を研ぐところですね。切ったり、煮たり、いためたりは、普段もしますけれど、ちゃんと包丁を砥石で研ぐというのは、あまりやったことがなかったので。難しかったし、勉強になりました。立川にとって包丁は、30年来の相棒ですからね。立川は、職人だし、自分のやってきたことにすごく自信を持っているし、プライドもあると思うんです。あと、責任感もありますよね。『俺はここの責任者やぞ。朝一番に来て、最後に帰るんは、当然やろ』というセリフもありますが、すごく職場や自分の仕事にプライドを持っている人なのだと思っています」 結(橋本環奈)の意見を最初は受け入れることができない立川の気持ちを三宅は次のように分析する。 「立川には、自分なりのやり方があったのだと思います。栄養士がどうかではなく、自分はそれでやってきたし、昭和の人間みたいな考え方を持っているんじゃないですかね。『いっぱい食べて、体をでかくしろ』とか、『筋肉を付けるなら、とにかくたんぱく質だ』とか、『飯は、大盛りで3杯食え』だとか、昭和って、そういう今ではナンセンスとされることをやっていたような気もするんですね。そのやり方でやってきたのに、『栄養士って……、何や!』ではないですけど、こっちにまで入ってくるな、みたいな思いが、立川にはあったんでしょうね。平成の時代には、まだそういう昭和の考え方をする人がいたと思うんです。立川は新たなことに拒否反応が出てしまっていたんじゃないですかね。『十五の夜』を歌うシーンは、みんなのシーンが終わってから撮影しました。僕一人だけ残って、スナックのカラオケみたいなセットを簡易的に組んで、少し薄暗い中でミラーボールが回っていて……。ワンコーラスではなくて、1番をフルコーラスで歌ったんです。周りやスタッフから、『今日の最後のシーンは、「十五の夜」ですね、楽しみにしてますよ!』とか言われたりして、ものすごくプレッシャーでした。スタッフに囲まれながら一人で歌ったので、本当に恥ずかしくて(笑)。でも、ちゃんとやりましたからね!(笑)」 最後に視聴者へ向けて次のようにメッセージを送った。 「星河電器は栄養士になった結ちゃんのスタート地点です。結ちゃんが、人に影響を及ぼしたりすることもあるし、結ちゃんだけではなく、四ツ木(翔也)君にもいろいろなことが起こります。結ちゃんの考え方や将来の進み方が変わっていくので、見逃せないと思います。今週、立川が結構大事なことを言うんです。『ふざけているようで意外とちゃんとしているんだな』と見えなければいけないと思ったので、真面目にやりました。『好きなことをすること』と『プロになること』の違いを説明しているというか、立川自身も経験してきたことなのもしれません」
リアルサウンド編集部