合氣道家・藤平信一流「指示待ちタイプが<自分から動ける人>に変わる指導法」とは。無理強いしない・争わない精神で人は育つ
◆稽古をする相手に感謝する なるほど、九重さんのお話は、何ごとにおいても「気を入れる」重要性を説いています。 四股も気を入れて踏まなければ身になりません。一事が万事、日常生活の一つ一つのことに気が入らない者が四股だけ気が入るはずがありません。 武道では礼儀を大切にしています。礼儀を形式的なものとしてとらえる人もいますが、そうではありません。本当に大事なのは、その奥にある「氣」の部分。一つ一つの所作に氣が入っているかが礼儀の根幹です。 心身統一合氣道の道場では、稽古の最初に必ず正面に礼をします。いまこうして稽古ができるということは、心身共に健やかで、経済的にも時間的にも許されているわけです。稽古できることを、天地自然に感謝しているわけです。 次に、稽古をする相手とお互いに礼をします。相手がいてくれるからこそ、技の稽古をすることができます。稽古できることを、相手にも感謝しているわけです。 「幸せを感じる」ことと「感謝する」ことはつながっています。形だけの感謝の言葉や行動には、実体がありません。したがって、日々の稽古の礼も実(じつ)がなければいけません。氣が入っていることが大事なのです。 ※本稿は『活の入れ方』(幻冬舎)の一部を再編集したものです
藤平信一
【関連記事】
- 九重親方「小5で高校生を」「やくざからスカウト」SNSに流れる<武勇伝>の真相とは…合氣道家・藤平信一がハラスメントと厳しさの根本的違いを問う
- 工藤公康「広岡式・西武の練習量はけた違い。でもその意味に後から気づき…」合氣道家・藤平信一が探る<頭で理解>と<体で覚える>の決定的違い
- 〈独占告白〉河野景子「相撲部屋のおかみを卒業し、人生の第3章で感性の合うパートナーと出会った」
- 赤井英和×赤井佳子「20代で夫の実家に居候。結婚後は夫の買い物内容に驚いて。焼き芋100個、お相撲さんが使う特大サイズの座布団も…」
- 大谷翔平選手が結婚を発表!「ハリウッドスターのようなルックスと開花していく才能に人気は高まる一方だった」。ジャーナリストが日ハム入団から国際的な注目を集めるまでの道のりを振り返る