好投したつくば秀英の羽富玲央（撮影・尾﨑陽介）

秋季関東高校野球大会が26日、神奈川・サーティーフォー保土ケ谷球場などで開幕。来年3月に甲子園球場で行われる選抜大会の選考の重要参考資料となる大会の1回戦が行われ、つくば秀英（茨城）が5－3で拓大紅陵（千葉）に逆転勝ち。一回途中から2番手で登板したエースの羽富玲央（2年）が3安打無失点で投げ切った。勝てば選抜大会への出場が当確となる準々決勝（28日、同球場）は浦和実（埼玉）と対戦する。 先発の中郷泰臣（2年）が一回に3四球と制球が定まらず、1死しか取れずに降板。1死満塁で緊急登板した羽富は1つ押し出し四球を出したが、ピンチを乗り切った。その後は打たせて取る投球で凡打の山を築いた。五回には1死三塁の場面で3番・平山に14球粘られるも、高めの直球で空振り三振。続く4番・加藤を中飛に抑えてピンチをしのいだ。 夏は先発していたが、秋からは中郷らの成長でリリーフに回っている。最速141キロの本格派右腕は「こんなにすぐいくと思っていなかったんで、あんまり準備はできていなかった。1点で抑えられたのは良かった。ここまでこられたのはうれしい」と喜んだ。 夏の茨城県大会決勝で霞ケ浦に3―9で敗戦。悔しさをバネに練習を重ね、秋の県大会で初優勝。初出場の秋季関東大会で初勝利を挙げた。春夏通じて甲子園大会初出場へ、あと1勝。「次勝たないと今日勝った意味がない。甲子園に出たらもうヒーローじゃないですか。注目されたい」と笑顔を見せた。（尾﨑陽介）