【マイルCS】ブレイディヴェーグ 鋭伸1F11秒6 初のマイル戦も期待「アーモンドアイと似てる」
実力派の牝馬2頭が好稽古!秋の最強マイラーを決める「第41回マイルCS」の追い切りが13日、東西トレセンで行われた。休み明けの府中牝馬Sを制したブレイディヴェーグは美浦Wコース3頭併せで直線シャープな伸び。ひと叩きして上昇カーブを描き、初マイル参戦で昨年エリザベス女王杯に続くG1獲りを期す。栗東坂路では昨年の覇者ナミュールがしまい重点で軽快な身のこなし。安田記念2着以来、5カ月半ぶりでも全開ムードが漂う。 無限の可能性を秘めた末脚。「ギアの上がり方は並大抵ではない。アーモンドアイと似ている」。宮田師はかつて調教助手として師事した国枝厩舎の名牝に、その姿を投影する。それほど底知れないポテンシャルにほれ込んだ馬。それがブレイディヴェーグだ。 最終追いは杉原(レースはルメール)を背にWコースで3頭併せ。アドマイヤマツリ(3歳2勝クラス)とウィクトルウェルス(2歳未勝利)を3馬身追走する形でスタート。直線で最内に併せると四肢をダイナミックに回転させ鋭伸。ラスト1F11秒6を軽々とマークし1馬身先着した。前走に続き最終追いにまたがった鞍上は「(状態は)今回の方がはるかにいい。素軽さも増して体の軸が整ってきた」と目を輝かせた。 昨年のエリザベス女王杯でG1初制覇。デビュー5戦目、イクイノックスと並ぶ最少キャリアで古馬G1を制した。その後は体調が整わず長期休養。前走府中牝馬Sは実に11カ月ぶりの実戦だったが、最速3F32秒8の切れ味であっさり差し切り、素質の違いを見せつけた。師は「まずは無事にと送り出した一戦で、想像を超える素晴らしい走りを見せてくれた。改めて凄いサラブレッドだと。感動した」と振り返る。 これまでの全6戦は1800メートル以上。今回が初のマイル戦となるが「レース後の反動などいろいろな懸念材料を考慮した上で、ここに向かうことにした」と指揮官。短期放牧を挟み「帰厩初日からキレキレの動き。前進気勢が一段階上がっているのはマイルに向かう意味でプラスになる」と初距離にも不安はない。 国内外のトップマイラーがそろった一戦。「甘い戦いではない。あくまでチャレンジャー」。宮田師は気を引き締めた上で「可能性はまだまだ限りないものだと思っている」と力を込める。マイルという新たなフィールドで、再び想像を超える走りを見せる。