関大一高から、教職のために立命館へ 関西学生アメフト「3強対決」第一弾で、かつてのチームメイトの前に立ちはだかる
教育実習での大きな気づき
今年9月初旬からの2週間、水谷は関大一高で教育実習をした。母校の先生方は優しかった。大学の練習に参加できない間に体力が落ちないようにと、授業準備の部分は前倒しで夏休みに対応してくれた。だから実習の間の放課後は事務作業をしなくてよくなり、自分でトレーニングしたり、一高のアメフト部の練習で高校生と一緒に走らせてもらったりした。 教育実習では大きな気づきがあった。「40人のクラスを担当したんですけど、全員に1回で自分の思いを伝えることの難しさ、端的に伝えることの難しさを痛感しました」。うまく言いたいことが伝わらないとき、生徒たちが自主的に動いてくれたり、助け舟を出してくれたりした。「そういうのがすごく助かったので、チームに戻ってからは監督の(高橋)健太郎さんやコーチの方の思っていることが伝わるようなサポートを意識してやってます」
親友の須田啓太に「プレッシャーをかけ続けたい」
10月14日には、すべてをかけて向かってくる関大を敵に回す。立命のディフェンスにとって、相手のエースQB須田を気持ちよくプレーさせないことが何より重要になってくる。水谷にとって須田は親友だ。 「立命に行くときも『一緒に頑張ろうな』と送り出してくれましたし、大学に入ってから僕が悩んだとき相談に乗ってくれました」。ただ、今回ばかりはそんな気持ちはフィールドの外に置く。「須田君は技術どうこうより、思いきりのよさと負けん気の強さがすごい。僕はスタートにかけて、OLとの勝負に勝って、須田君に1試合を通じてプレッシャーをかけ続けたいです」 大好きなパンサーズの4回生として、かつてのチームメイトの前に立ちはだかるつもりだ。
篠原大輔