「ぐんまちゃん」にそっくり!人気の埴輪 300点もの出土…「群馬」の県名との意外なつながり
いまの地名の由来にも
ふと振り返ると、「群馬」の県名には「馬」が……。 今の前橋・高崎市のあたりは、古墳時代は「車」と呼ばれる地方でしたが、奈良時代に大和朝廷が「地域の特色を表す漢字2文字で地名を表記するように」と命じたのを受けて「群馬」と改めたそうです。 飯田さんは「車も馬車がもとにできた馬にちなんだ文字。古くから馬の飼育が盛んな土地だったことがいまの地名につながっているようです」と話します。 もともと埴輪は、古墳に埋葬された人の権力や財力を示す役割もあります。5世紀後半以降、馬形埴輪や馬具をかたどった埴輪の出土数が多いのも、馬の飼育が盛んな土地の証しだといいます。 「ぐんまちゃん埴輪」を所蔵する前橋市教育委員会の小川さんは「当時の人々にとって馬は、現代の高級車のような存在であったり、貴重な労働力でした」と指摘します。 古墳時代に、馬が大切に育てられ、群れていた群馬の地を思い返しつつ、前橋市立粕川歴史民俗資料館で「ぐんまちゃん埴輪」を鑑賞してみてはどうでしょうか。 【前橋市立歴史民俗資料館】 群馬県前橋市粕川町膳48-1 ■行き方■ 上毛電鉄膳駅より徒歩10分。 赤城タクシー「デマンドバス・中村北」下車、6分。 ■開館時間■ 10時~16時 毎週月曜日・火曜日と年末年始は原則休館