元県議の妻殺害事件 検察「懲役20年を求刑」その時丸山被告の様子は…記者解説
テレビ信州
解説:湯本翔太記者 【元県議の妻殺害事件】争点をおさらい。 これまで4つの争点で「丸山被告が犯人かどうか」争われてきました。防犯カメラに映った車や殺害の動機などについて争われ全ての争点で検察側と弁護側の主張が真っ向から対立してきました。 ■26日の検察側の主張 検察側は現場の状況や証人尋問での証言などから「第三者の犯行ではない」という主張です。そのの上で懲役20年を求刑しました。 殺人罪は刑法で死刑または無期もしくは5年以上の懲役と規定されています。 刑法に詳しい専門家によりますと殺人罪の懲役刑としては最も重い求刑だということです。殺人罪の有期懲役の上限は「加重なしで20年」となっていますので、今回、殺人罪だけで懲役20年という求刑は上限いっぱいで非常に重い求刑です。 ■求刑されたときの丸山被告の様子 特に表情を変えず前を見つめていました。ただ、希美さんの姉の意見陳述を聴いている際は、一点を見つめ、時折、うなずく様子が見受けられ、これまでの審理では見せない姿が印象的でした。 ■来月23日に判決 ポイントは? 今回の事件は直接的な証拠がないため、検察側は間接証拠を積み上げています。間接証拠による有罪の立証を巡っては、最高裁が2010年、「被告が犯人でなければ合理的に説明できない事実が含まれていることが必要」という基準を明確に示しています。間接証拠を集めるだけでは不十分で、質の高い証拠を基に立証が尽くされたかが問われます。