創価 vs 成城学園

　10月14日、第103回全国高校サッカー選手権東京予選2次予選2回戦が行われ、創価と対戦した成城学園が2-1で逆転勝利を収め3回戦進出を決めた。 【フォトギャラリー】創価 vs 成城学園 　「（創価は）CKとロングスローがあるので、なかなか 難しかったですけど、選手がよく頑張ってくれた結果かなと思っています。点を取ったところは、しっかり繋いだ結果なので。少ないチャンスだったですが良かったです 」と、試合後、成城学園・蔵森紀昭監督は安堵の表情を浮かべ熱戦を振り返った。 　試合は開始直後の1分、風上に立つ創価が右からのCKをファーサイドでDF3鈴木蓮が折り返したボールをFW9矢田英一がGKと競り合いに勝ち、いきなりゴールをこじ開ける。 　一瞬の出来事に「マジか…」と驚いたものの「早すぎたこともあったので、あまりショックは受けず慌てることはなかった」（大澤アレキサンダー開キャプテン）。成城学園はすぐさま反撃に出ると3分、右サイドをドリブルで縦に鋭く侵入したMF9荒井啓吾のクロスをMF7成川昊希が合わせ、試合を振り出しに戻す。 　仕切り直しを図りたい創価は、鈴木（蓮）の上げる正確なクロスとロングスローを矢田の高さに合わせ次々に好機を演出、成城学園ゴールを襲う。30分にはゴール右前で獲得したFKを鈴木（蓮）が枠内に収めるが、ここは成城学園のGK1横溝和生の好セーブで勝ち越しはならず。 　すると40+1分、成城学園は左サイドで「何とかしなきゃいけないなと思って、何か一瞬のひらめきがあって、空いていた相手のボランチとSBの間に入って行った」。MF8大重宙之が FW10近藤祐成のリターンパスを落ち着いてゴールに運び逆転に成功、前半をリードして折り返す。 　「よくひっくり返してきた」とハーフタイムにまずは選手を労った蔵森監督は「向こうは信頼している9番に合わせてくる。無理に競り合わずにしっかり予測して、セカンドを拾って繋いで行こう」と指示。するとこの言葉に応えるように前半とは見違えるチームに変身した成城学園は最初の10分を安定した守備で乗り切ると、奪ったボールで鋭くカウンターを仕掛ける。61分にはDF4木原世睦が鋭い出足からボールをカット、一気に前線までドリブルで駆け上がりチームに勢いをつける。 　結局、追加点こそ奪えなかったものの、その後も創価に決定的なチャンスを作らせなかった成城学園がそのまま逃げ切り、3回戦進出を勝ち取った。 　試合後、キャプテンの大澤は「相手が狙ってくる9番が大きくて、僕が競るところで結構負けてしまいDF陣に申し訳なかったです。あそこで（同点ゴールが）取れてなかったら、今日の試合 負けていたと言っても過言じゃないと思うので、取られてからすぐ取り返せたのがほんとに良かったなと思います」と試合を振り返ると「自分たちの目標はベスト16。インターハイではベスト16が掛かる試合で多摩大目黒に負けていて。そのリベンジ果たすためにも次の関東第一に勝たないといけない。相手は格上でとても強いと思うので、この一週間で良い対策して 勝てるように頑張りたいです」と意気込みを見せた。 　決勝ゴールの大重は「同点になってからもやられて、ちょっときつくてチーム的にもすごく蹴られてて何かちょっとヤバいなと思った中で僕が（試合を）決めることができて良かった」と笑顔を見せた。そして「まずは自分自身が活躍したいです。そしてチームが目標としているベスト16を突破して、インターハイで負けた多摩大目黒にリベンジしたいです。西が丘に行くのが僕の夢なのでそこに行きたいと思います」力強く目標を掲げた。 (文・写真＝西山和広)