買いか、スルーか!? 「iPhone 16」シリーズを超速解説
――一方、iPhone 16 Proシリーズはデザイン的に変更がないようですけど。 法林 こちらは昨年のiPhone 15 Proシリーズのデザインを踏襲しつつ、実はディスプレーサイズが拡大されています。 これまでは15 Pro Maxの6.7インチがiPhone最大画面でしたが、16 Pro Maxでは6.9インチにサイズアップ。16 Proは音楽や動画を編集する機能が充実しており、大画面を生かせるモデルとなっています。 ――iPhone 16シリーズのために設計された生成AI「Apple Intelligence」。これは? 法林 画像生成、写真や動画の検索、音声の自動文字起こし、テキスト要約やメールの生成など、多彩なAI機能が利用できるようになりますが、これは10月にアメリカ英語版のみがリリース。日本語については来年、対応することが発表されました。 なので、私としてはiPhone 16シリーズの買い時は、Apple Intelligenceが日本語に完全対応したタイミングかなと思っています。 ――確かに! ウリであるはずの生成AI機能で日本語が使えないんじゃ、即買いしてもガッカリかも......。 法林 日本語対応のタイミングは来年の3月か6月。Appleがイベントを開催する時期の可能性が高い。この時期にはキャリアのiPhone 16シリーズの割引キャンペーンが今よりも活発化します。ちなみに来年は高性能廉価モデルである次期iPhone SEの登場も噂されています。 ――SEの新モデルは朗報! これはどんなスペックが予想されますか? 法林 SEは法人向けの社用スマホとしての需要が高い一方、現在の5インチ以下の画面サイズでは社内システムを扱いにくくなっています。 それどころか一般的なエンタメやゲームアプリも最適な表示が難しい。なので、ディスプレーは最低5インチ以上。iPhone 13 miniのようなサイズ感で、既存モデルとパーツを共通化することでコストも抑えられるでしょう。 例えば、定価7万円弱なら、キャリアの端末購入プログラムを利用すれば毎月1000円前後の支払いになり、これは大ヒットモデルとなるはず。 ――では最後に、iPhone 16シリーズが他メーカーに与える影響は? 法林 Appleが1ドル145円前後での価格設定をしたことで、他社も追随する可能性が高くなりました。ユーザーにとってはありがたいですが、メーカー的に日本市場は利幅が少なく、厳しくなるでしょう。 ――日本では生成AIがまだ不完全なiPhone 16シリーズ。これは来年までスルーって選択も大アリかと! 取材・文/直井裕太