＜『もしも海賊に襲われたら究極のサバイバルシリーズ』より＞

「もしもオオカミの群れに遭遇したら」「もしも栓抜きが見つからなかったら」…。このような「もしも」の事態が起きたとき、どのように解決しますか?確率は低いですが「まさか」が起こるこの時代、いつか命にかかわる危機に遭ってしまうかもしれません。そこで今回は、米国の作家ジョシュア・ペイビンさんとデビッド・ボーゲニクトさんが＜ありえない状況＞を切り抜ける方法を大真面目に解説した著書『もしも海賊に襲われたら　究極のサバイバルシリーズ』から、「ダーツの矢が刺さった」ときの対処法をご紹介します。 【イラスト】ダーツを楽しんでいたら負傷…真っ先に確認するべきことは? * * * * * * * ◆もしもダーツの矢が刺さったら… 1. 頭、首、胸、背中に深く突き刺さっている場合は、無理に抜かない。 清潔で小さめのタオルを冷水ですすぎ、しっかり水気を絞ってください。 そのタオルをダーツの矢に巻きつけて、それ以上深く刺さったり傷口が裂けたりしないように固定してください。 そのまま病院へ連れていくか、救急車を呼びましょう。 2. ダーツを抜く。 腕や足に刺さった場合は、すばやく一気に引き抜いてください。 ケガの2次災害を防ぐために、抜いたダーツは安全な場所に置いておきましょう（ダーツの矢が跳ね返っていたり、すでに抜けていたりする場合は、どこに刺さったのか確認すること）。

『もしも海賊に襲われたら究極のサバイバルシリーズ』（著：ジョシュア・ペイビン、デビッド・ボーゲニクト／文響社）

◆傷口は心臓より高い位置へ 3. 負傷者を座らせる。 4. 傷の様子を確認する。 血が噴き出している場合は、清潔な布を傷口に押し当ててください。 ちょっとした出血であれば、手順8へ。 5. 傷口を圧迫する。 傷口を心臓より高い位置に持ち上げてください。 布をしっかり当てて、5分間圧迫してください。

◆時間をかけて圧迫を 6. 布を外す。 まだ出血している場合は新しい清潔な布を用意して、さらに15分間圧迫してください。 傷口を心臓より高く上げておくのも忘れずに。必要に応じて、布を取り替えてください。 それでも出血が止まらない場合は、さらに30分間圧迫してください。 7. 傷の様子を確認する。 出血が止まったら、血を拭いて傷の様子を確認してください。 8. 洗い流す。 出血が止まった、あるいは出血量が減ったら、水道水で優しく洗い流してください。 9. 包帯を巻く。 消毒した大きな布、または包帯を巻いてください。

◆その後、負傷者は… 10. ダーツの矢も洗う。 水道水を使ったお湯で構わないので、しっかり洗ってください。 洗ったあとは消毒用のアルコール（イソプロピルなど）で除菌すること。 11. 楽しいダーツの邪魔になるので、負傷者をどかす。 [プロの助言] 負傷者が過去10年間に破傷風の予防接種を受けていない場合は、追加で接種する必要があるかもしれません。 ※本稿は、『もしも海賊に襲われたら　究極のサバイバルシリーズ』（文響社）の一部を再編集したものです。