見通しの甘さ目立つ万博 新たに76億円負担も 建設遅れの国に"タイプX"用意も移行進まず 紙チケット、大屋根リングのリユース・・・課題山積
「天変地異でもない限り・・・」 石毛事務総長は建設費の増額を否定
(Q.追加の"タイプX"に関する負担が発生することについて見通しはどうだったのか?) (石毛事務総長)「昨年の夏時点の各国の状況を踏まえるとこの対応のほかなかった」 (Q.2350億円が上がっていくことはないのか?) (石毛事務総長)「その中に納められるだろうと思うし、したいと思っている」、「天変地異でもない限りそういうふうにしていきたいと思っている」
紙チケットの販売決定 電子チケットの売れ行き不調
協会の見通しの甘さはこれだけではありません。 現在、電子チケットのみの販売となっている前売り券について、協会は10月からコンビニや旅行会社で紙のチケットを販売すると決めました。 電子チケットは購入手続きの複雑さが指摘され、売り上げは目標の2割程度と伸び悩んでいました。目標1400万枚のところ、これまでに売れているのが約280万枚です。紙チケットの販売に向けては、追加費用として、初期投資やコンビニ販売の手数料で21億円ほどかかるという試算があります。 さらに、予約なしでの入場(繁忙期など除く)も検討していくということです。
大屋根リングのリユース先も決まらず 4分の3以上が無駄になるかも
大屋根リングについても懸念があります。 法規制・耐久性・費用面で全部残すのは難しい中、万博期間の終了後にリングに使った木材をリユースする計画があります。引き取りの実現性が高い事業者や団体は5社で、このうち2社はほぼ無料なら引き取るという条件を付けています。 5社が引き取ってくれると仮定しても、リユースされるのは大屋根リングに使う資材約2万7000立方メートルのうち、6000立方メートル程度にとどまり、全体の4分の1以下です。 残りについて石毛事務総長は、解体費用を支出する可能性があると述べました。リユースの量が増えるのが良いので、残りについてもスケジュールを組んで募集していきたいとしています。