長濱ねる「今の時代、言ったらまずいかも」に感じたモヤモヤが晴れたきっかけ
長濱ねるが日常生活で学んだこと、発見した気づき、周りの人と話したいことをトークテーマに発信する連載。 あらゆる多様な価値観や文化の違いを理解する、しなやかな思考を育むため、日常での気づきや仕事で学んだこと、感情の変化をシェアしていく。 長濱ねるから皆さんへ“つなげる”、そして社会や次世代に“つなげる”。そんな思いと希望を込めて。 【写真】長濱ねるが月9ドラマ「366日」のオフショットを公開 「こんにちは、長濱ねるです。皆さん、新年度をいかがお過ごしでしょうか? 私は本日から第一話の放送が始まる、ドラマ『366日』の撮影をしています。撮影が続く中、このように日常生活で気づいたことや社会問題を考える時間をいただけるのは、私自身にとって楽しく有意義なひとときでもあります。 今回の連載では、最近気になったニュースや記事を一緒に考えていけたらいいなと思います」
同性婚を反対する理由が自分には見つからない
「先月、同性婚が認められていない現行の民法は、『違憲』または『違憲状態』であるという判決が、それぞれ札幌高裁と東京地裁で下されました。一連のニュースを読み、ひとつ確かに思ったことは、判決の結果がどうこうということではなく、今の私に、同性婚を反対する理由が見つからないということでした。 この連載では、いろいろな立場に立って考えることの大切さを沢山学んできました。同性婚を反対される立場の方にも、何かしらの理由があるのだと思います。ただ、今の自分には納得できる合理的な反対理由が見つけられなかった。これが素直な気持ちです。『国会は同性婚について早急に議論する必要がある』ということが判決文にもありました。政府には、あらゆる方々が住みやすく、生きやすい社会になるような議論と検討を進めていただきたいと切に願います」 3月14日、札幌高等裁判所は、同性同士の婚姻を認めない現行の民法などの規定は憲法に反するとし、国に損害賠償が求められていた控訴審で、「規定は『違憲』である」と判断を下した。同日、東京地裁でも同様の裁判で、同性婚が認められていないことは、「違憲状態にある」という判断が示された。しかし、どちらの裁判所も原告側が求めていた国に対する損害請求に関しては棄却した。 2審で「違憲」である判断を下した札幌高裁は、国に対し「同性婚について異性婚と同じ婚姻制度を適用することを含め早急に議論し、対応することが望まれる」と強く促した。 同性婚をめぐる同様の集団訴訟は、全国5ヵ所で6件起こされ、「違憲」が3件、「違憲状態」が3件、「合憲」が1件となっている。 日本はG7の中で唯一、同性婚を認めていない。