東京女子プロレス　勝利し、勝ち名乗りを受ける里村明衣子（右）と中島翔子。左は悔しがる山下実優（東京女子プロレス提供）

＜東京女子プロレス＞◇6日◇後楽園ホール 　不死身のレジェンドだった。25年4月に引退を表明している仙台女子の里村明衣子が7年ぶりに山下実優と対戦。7年前にシングルマッチで「絶望」させた山下に3度のデスバレーボムをさく裂させ、リングに沈めた。勝利後はまだ東京女子の成長を期待したいのか「辞める前にもう1回東京女子に来る。誰かもう1回私の目の前に立つやつ出てこいや」と奮起を促した。 　中島翔子と組んで、山下、渡辺未詩組と対戦。東京女子のエースとなった、成長した姿を見せるべく、ぶつかってくる山下を、里村らしく真っ向から受け止めた。いきなり強烈な蹴りを胸に受け、コーナートップからの攻撃に対しては、強烈なエルボーで返り討ちにあった。山下の得意技、スカルキックをもろに受け、渡辺にはジャイアントスイングを食らい、あわや3カウントのシーンもあったが、中島のアシストで息を吹き返し、逆転。山下に得意技をこれでもかと浴びせ続け、勝利をつかんだ。 　仙台ガールズを支え、女子プロレスの発展のため、全国、世界を飛び回る。「リングに上がったら全員敵」と体格で及ばない相手にも物おじせず立ち向かう姿は、山下をはじめ、多くのレスラーの憧れの存在だ。「私はあと半年しかない。東京女子にはこれだけすごいレスラーがいると、私も黙っていられない」と改めて参戦表明した。そして最後に「特に山下美優。もう1回目の前に来いや、待ってるぞ」。引退までの半年間、山下の成長を期待し、強烈なメッセージを残して会場を後にした。