【厚生年金】夫婦で「年金月約23万円」です。でも「月約5万円の赤字」で年金だけでは生活できません
【6月受給分から】厚生年金の標準夫婦「月23万円超」へ
年金額は毎年度改定されるもの。 2024年度の年金は物価高の影響により、2.7%増額となっています。厚生年金のモデル夫婦の年金額を確認しましょう。 ●2024年度の年金額の例(国民年金と厚生年金)月額 ・国民年金(満額):6万8000円(+1750円) ・厚生年金※:23万483円(+6001円) ※平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)43万9000円)で40年間就業した場合、受け取り始める「老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額)」。 2024年度は国民年金で見ると月額で+1750円。 厚生年金の標準夫婦は23万円を超え、+6001円の増額となりました。年金は2カ月に一度なので、46万円ほどになりますね。つまり、一般的な厚生年金の夫婦は、年金支給日には約46万円となるのです。 また、厚生年金の標準夫婦は、年間にすると7万2012円の増額でした。 ちなみに厚生年金の標準夫婦は「会社員の夫と専業主婦の妻」が想定されています。 増額とはなったのですが、マクロ経済スライドの調整により、実質的には目減りとなっています。物価高でも調整が入れば、貯蓄を切り崩すご家庭も多いでしょう。 実際に、現代シニアの生活費一覧も見ていきます。
年金だけでは生活できない?月の「生活費一覧」
総務省統計局の「家計調査報告 家計収支編 2023年(令和5年)平均結果の概要」より、「65歳以上の夫婦のみの無職世帯」の家計収支を見ていきます。 ●65歳以上・夫婦のみの無職世帯の月の「生活費一覧」 月の収入 収入:24万4580円(うち社会保障給付)21万8441円 月の支出 ・消費支出:25万959円 ・うち食料:7万2930円 ・うち住居:1万6827円 ・うち光熱・水道:2万2422円 ・うち家具・家具用品:1万477円 ・うち被服及び履物:5159円 ・うち保健医療:1万6879円 ・うち交通・通信:3万729円 ・うちその他:5万839円 ・非消費支出:3万1538円 消費支出合計28万2497円 月の収支:▲3万7916円 上記の場合、支出合計をみると28万2497円です。 厚生年金のモデル夫婦は月にして約23万円ですが、それでは約5万円の赤字となってしまいます。 年金だけでは生活できないご家庭も多いでしょう。