イーグルで始まった25歳の1年 石坂友宏「他人じゃなくコースと向き合う」
◇国内男子◇パナソニックオープンゴルフチャンピオンシップ 3日目(21日)◇有馬ロイヤルGC ロイヤルコース(兵庫)◇7100yd(パー72)◇曇り(観衆2908人) 【画像】ハットの勝俣陵 25歳の誕生日は最高の形で幕を開けた。石坂友宏は1番(パー5)、打ち上げの残り245ydから4UTで2オンに成功。5mを沈めてイーグル発進を決めた。「いい1年になりそうですかね?大事にしたいですね」と笑った。
プロ転向3戦目の「ダンロップフェニックス」で金谷拓実と4ホールに及ぶプレーオフを戦い、惜敗したのは2020年のこと。「運があって、出られなかった試合に出ることができて、優勝争いができて、次の年もそのままの流れというか勢いでいけたというのはすごく大きかった」。当時QTランキング25位で迎えた試合で巡ってきた出場機会。コロナ禍の特殊事情もあったが、そのチャンスを生かして20-21年シーズンは賞金ランキング17位に食い込んだ。 しかし、その後の賞金ランクは22年が50位、昨年はシード圏(65位以上)がちらつく64位と後退。中島啓太が賞金王に輝くなど年下選手の台頭が目立つシーズンにあって、「『こいつうまいな』とか『ああいうスイングを自分もしたいな』とか、欲というか、なんかモヤモヤっとした感じで…」。ほかの選手と自分のゴルフを比べてばかりで、本来戦うべきコースと向き合えていなかった。長くプレーを見続けてくれている人から「デビューした時はもっと笑顔だったよね」と指摘され、思い当たる節もあった。
今季はここまでランク45位。それでも、マインドの変化を感じられているのは大きい。ラウンド後も含めた日々の練習終わりに30回ほど“マン振り”の素振りを取り入れることで、曲げたくないという思いから実戦で合わせにいってしまう動きが減ってきたとうなずく。 この日は左ラフにつかまってボギーを喫した最終18番が悔しいものの、「68」で通算14アンダー6位に浮上。首位とは6打差。伸ばし合いの展開に最後まで食らいつく。(神戸市北区/亀山泰宏)