「ハコスカ」を手放しトヨタ「コロナマークII」を即決購入! 時間もお金もたっぷりかけてレストア…いまでは通勤用としても活躍中の旧車とは
傷みがそこそこあるものの、その場で即決購入
ファストバックスタイルの2ドアスポーツカーであるコロナマークIIはフロントガラスを傾斜させ、リアシートのヘッドスペースを確保しつつもボディ後端はスラントさせたフォルムがカッコいいクルマだ。阿部さんも、そんな一見アメ車風のスタイルに惹かれて購入を決めたひとりだ。 昔から旧車好きの阿部さんは、このコロナマークIIの前は日産「スカイライン」(ハコスカ)に乗っていた。そのハコスカに乗りながらもコロナマークIIの存在はずっと気になっていて、程度の良い車体があったら乗り換えようと考えていた。 そんな中、友人の紹介で愛知に状態が良さそうなコロナマークIIがあるという情報を入手。しかも、そのクルマのグレードは2000GSSのハードトップで、まさに欲しいと思っていたモデルだった。 「愛知に直行して現車を確認すると、悪くはないけど傷みがそこそこありました。私自身ある程度の修復技術を持っていて仲間たちの中に鈑金屋がいたので、少しくらいクルマが傷んでいても何とかできると舞い上がってしまい、その場で即決購入してしまいました」 と、阿部さんは話す。
知る人ぞ知るテクノファントムホイールをセット
購入資金と修復資金を捻出するためにハコスカを手放し、コロナマークII乗りとなった阿部さん。現在はとてもいい状態になっているが、ここまで仕上げるのに時間もお金もたっぷりかけたと話す。そして、修復ついでに阿部さんはより速く、安全に走れるよう仕上げている。そのため、サスペンションとエンジンはフルオーバーホール。その際にサスは各ブッシュを交換し、オリジナル車高調キットを製作してセット。 エンジンは全バラシのついでにフルメカチューンを施している。仕様は2.2L化ユニットとして亀有エンジンワークス製ピストン、TRD製ハイカム/強化オイルポイント、ビッグバルブなどをセット。キャブはソレックスφ44mmで、マフラーは5ZIGEN改マフラーをセットしている。 古いクルマはちょっとイジることで、ものすごくカッコよくなる。フルノーマルで楽しむのも良いが、他人と違ったスタイルで楽しむのが阿部さん流の旧車との付き合い方。そのため、見た目にもこだわり、ホイールは知る人ぞ知るハヤシレーシング製テクノファントムの14インチを履かせている。このコロナマークIIのファストバックスタイルに星型ディスクのホイールが抜群にキマり、オーナーのセンスの良さも感じる。 普段は通勤用として活躍する阿部さんのコロナマークII。気持ちよく走れるようにチューニングしたエンジンやサスペンション以外にも、快適に乗れるようにクーラーを取り付けていた。よって、今では旧車ならではの不満点はすべてほぼ解消してていると話してくれた。ちなみに、「ほぼ」の意味とは「燃費が悪すぎる点」ということだった。さすがにコレばかりはどうにもならないと諦めるしかない。
青木邦敏