自費キャンプも現実味の佐々木朗希 高木豊氏は「このままじゃグレーのイメージしかつかない」と懸念も
ロッテの剛腕、佐々木朗希の周囲が騒がしくなってきた。契約更改交渉は越年となり、このまままとまらなければ自費キャンプの可能性も出てきた。また1月25日発売の「週刊文春」(2月1日号)は、佐々木が労組・プロ野球選手会を2023年シーズンから脱会していると報じている。選手会HP上の選手会名簿にも実際に佐々木の名前は記載されていない。 【動画】日本人最速の165キロを記録!凄みを増した佐々木朗希の広島戦のピッチングの映像 早期のポスティング移籍を目指し、球団と交渉中とも伝えられている剛腕に何が起きているのか。球界内からも佐々木の今後に与える影響を危惧する声が上がり始めた。 現役時代は大洋(現DeNA)で活躍、引退後は日本代表コーチも務め、現在は野球評論家として活躍する高木豊氏は1月25日に自身のYouTubeチャンネルに「【未だ契約まとまらず】ロッテ佐々木朗希の選手会脱退と自費キャンプが物議に…『このままじゃ嫌なイメージの選手になってしまう』高木豊の見解を語ります」と題した動画を更新。佐々木の今回のオフの動き含め、一連の内容に見解をのべている。 まずここまで契約交渉がまとまっていない背景には双方の思惑があるとした上で、あくまで早期メジャー移籍を目指すとされる佐々木は、球団との交渉締結よりメジャーの活躍を念頭に行動している可能性もあると指摘。 またこのまま交渉が長引くと任意引退選手としてメジャー挑戦を目指す方法もあるが、その際にも保有権は球団に認められていることでいずれにせよ、早期実現は難しいという見解も示した。 そして今回、選手会脱退が報じられたことには「もう日本(球界)への気持ちはないのかもしれない」と佐々木の心情を推測する場面も。従来からメジャー志向の強さで知られていたが、昨年WBCの舞台も経験したことで一層その思いは強くなったともされている。 2月1日のキャンプインまであとわずかとなっていることで自費キャンプも現実味を帯びてきた。あくまで早期のメジャー挑戦を目指すとされる佐々木に関しては周囲の人の考えもあるとしながら、「ルールを曲げてまで(メジャーに)行って、じゃあファンが応援してくれるかという面もある」とし、「このままだとグレーなイメージしかつかないから」と今後の影響を危惧する場面もあった。 以前から才能を認め、活躍を願ってきたとあってメジャーに挑戦するにしても「クリーンであってほしい」とルールを守った上で、恩義のあるロッテで一定期間頑張る姿勢を見せることが大事だとした。 今回、ポスティングをめぐっては、メジャー間の労使協定による「25歳の壁」の存在もささやかれている。これは25歳未満の選手に使用できる金額が契約金、年俸など含めて年間500万ドル(約7億2500万円)と定められているもの。球団経営の観点からは25歳シーズン以降で挑戦を認めれば、多額の譲渡金も期待できる。 ただ高木氏はロッテ球団に関して「譲渡金をあてにしているわけではないと思う」として、あくまで入団時から佐々木に手をかけて育成してきたことを踏まえ、将来を考えた上で話し合いを行っているのではないかとした。 今回の騒動には「時期尚早というか、もう少し冷静になってみてもいいのかなとは思うよね」と佐々木サイドのイメージダウンを心配した高木氏。 日本人最速165キロ右腕の力は誰もが認めるところ。どのように落としどころをつけるか、今後も注目を集めそうだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]