12月16日操業開始 大雨浸水被害 乗り越え当初予定通り 鹿児島県・与論島製糖
鹿児島県与論町製糖対策会議(会長・田畑克夫町長)が5日、役場多目的ホールであった。先月の記録的な大雨で施設が浸水被害を受けた与論島製糖与論事業所(中野貴志所長)が2024~25年期の操業計画を報告、当初の予定通り今月16日から操業を開始するとした。電気系統を中心とした設備の被害を乗り越え、8期連続の年内操業となる。 同製糖によると、工場全体の設備の点検や復旧作業後、稼働状態を確認する試運転を11月28日から開始。今月3日、最終的な確認により操業の見通しが立ったという。 製糖は16日からスタートし、年内の搬入受け入れは26日まで。年明けは1月7日から再開、操業終了は3月18日(搬入終了は同17日)を予定している。前期実績は2万㌧割れの1万9597㌧となったが、生産量2万2250㌧、単収(10㌃あたり)は5503㌔㌘を見込んでいる。品質面は登熟試験(11月19~20日)の結果、低めだったが、12月に入っての気温低下や乾燥により糖の伸びが期待されている。 操業計画について中野所長は「浸水被害によりサトウキビ生産農家のみなさんなど多くの方に心配を掛けたが、当初計画を変えることなく操業できることになりホッとしている。他の製糖会社など島内外の協力に感謝したい。最後まで責任を持って搬入を受け入れたい」と語った なお、町産業課によると対策会議では、ハーベスターでサトウキビの収穫作業を担う受託組合から「災害によりキビ畑の中に異物が入り込んでいる可能性がある。機械が入り込めない場合もあり、補助員の数を増やしたい。町の支援をお願いできないか」との要望があり、町は検討するとした。