刑務所で福祉制度やビジネスマナーの講座も 知的障害ある受刑者の更生へ取り組み【長崎県諫早市】
知的障害を持つ刑務所の受刑者は約3割が罪を犯して再び収容されています。 再犯を防ぐため諫早市にある長崎刑務所は福祉につなげるなどの更生支援に取り組んでいます。 長崎刑務所 村上正剛 所長 「本モデル事業の更なる充実につながることを期待している」 長崎刑務所は2022年から知的障害を持つ受刑者を対象に、国の福祉制度の学習会やビジネスマナー講座などを通して更生支援に取り組んでいます。 このほど刑務所内で長崎保護観察所や福岡高等検察庁などから約60人が出席して取り組みについて報告会が行われました。 知的障害がある受刑者は出所しても身寄りがなく、生活能力を失い、2022年には約3割が2年以内に再犯で刑務所などに収容されています。 長崎刑務所では今年9月までに9割の出所者がグループホームなどの生活拠点や就職先を決めていて、再犯防止に繋げているということです。 長崎刑務所 平川勝文 首席矯正処遇官 「始まったばかりの頃は消極的な反応を示す者もたくさんいたが、重ねるごとに『色んなプログラムが自分の為になる』と受け止める人が増えてきた」 長崎刑務所は知的障害者に交付される療育手帳の取得を促すなど、行政や専門機関と連携した更生支援を模索したいとしています。
テレビ長崎