ツーリングを安全&快適にしてくれるボッシュのバイク向け先進技術が凄かった
■後方からの車両接近を知らせる「RDW」
後ろからの車両接近をレーダーで感知し、接近し過ぎた場合にはディスプレイに表示してくれるのが「リア ディスタンス ワーニング(RDW)」。バイクは4輪車に比べて後方確認がしにくい乗り物なので、それをカバーしてくれる機能です。 体験走行の際には、後方から接近するバイクが、ちょうどミラーの死角に入っていてもディスプレイにはきちんと表示されていました。あくまで安全のための機能なので、作動するのは後方車両が接近し過ぎたときのみです。
■後方車両に警告を発する「RCW」
「リア コリジョン ワーニング(RCW)」は、逆に後方から急接近してきた車両に対して、ハザードランプを連続で点滅させ、バイクの存在を知らせる機能。渋滞の最後尾などに付いた場合、2輪車は見落とされることもあるので、それを防止するものです。 この機能は、停止させた車両に後方からクルマで急接近する形でデモンストレーションが行われましたが、ハザードランプが高速で点滅するためかなり目立ちそう。バイクで渋滞の最後尾に付いて後方からクルマが来ると、視認してもらえているのか不安になることもありますが、そうした不安を低減してくれそうです。 これらの機能についてボッシュのモーターサイクル&パワースポーツ事業部長のジェフ・リアッシュ氏に話を聞きましたが、「技術的にこういうことができるというアピールではなく、あくまでもライダーに必要とされている機能を開発している」という言葉が印象に残っています。 今回体験した6つの新機能は、どれも2輪車ならではのニーズに合わせたもの。ちょっとしたことではありますが、日常やツーリングなどでの小さな不安を低減してくれると感じました。2輪車はちょっとした接触や転倒でもダメージが大きい乗り物なので、こうした機能で少しでもその不安を取り除くことができれば、よりライディングを楽しむこともことにつながるはずです。
<取材・文/増谷茂樹>