約3年ぶりの1着を手にした飯塚直人

＜28日・熊本競輪・2日目＞ ＜記者コラム・造田大の大勝負＞ 　飯塚直人が復帰後、初勝利を挙げた。2日目2R、成海大聖マークから直線で脚を伸ばした。「3、4年ぶりの1着。復帰して初勝利。成海君のおかげ。やっと勝てました」。2021年10月松山以来の白星に笑みがこぼれた。 　リンパ性の白血病におかされて、1年以上も闘病生活を余儀なくされた。昨年10月に復帰したが、当初は追走が厳しいケースもしばしば。「力が入らなかった。ラインに迷惑を掛ける」と単騎戦を選択することも珍しくなかった。 　ただ、徐々に本調子に近づいて、その結果が今回の勝利だ。「追走できるようになったし、4角から踏めるようになった。踏んだ分、進む感覚もある」。現在も月1回に通院するなど治療中だが、順調に完治へ向かっている。「完治まであと3年くらいですかね。入院中はつらいことばかりだったし、点滴をずっと入れていたので、動くことも大変だった。病院の先生方も喜んでいると思います。復帰戦も見に来てくれた。いい報告ができます」。台風接近で暗い熊本バンクだったが、飯塚の笑顔は何よりも輝いていた。▼4Rは飯塚が単騎で巧みに立ち回っての連入に期待。1＝27―2347。 　▼1R（今村俊雄）　2日目4Rは動きのないレース。6番手で展開向かずだったが、直線伸びて1人交わした。最終日1Rも単調な流れになりそうだが、九州勢の後位が取れたら、連対の可能性が高まる。14―3―124。