登場から10年の節目を迎えるApple Watch、ハードとAI・ヘルスケア機能を大幅に強化、「次の10年」への戦略を読み解く
Apple Watchは、iPhone、iPad、Macといったアップル製品の価値を高めてくれる意味で単体製品にとどまらない価値を出しているうえ、アップルのエコシステムを支える大きな要素になっている。 しかし、それだけではない。 アップルがフォーカスしているヘルスケアとメディカルの領域を結びつけ、常に身に着けているデバイスを通じたバイタル情報を活用し、ユーザーの健康と生命を守るコンセプトは、AIの発達によってさらに多くの領域に広がっていく。
そして、それはアップルだけにとどまるものではなく、iPhoneが世の中にある携帯電話を進化させたように、世の中にあるスマートウォッチ、ウェアラブル製品の数々が、Apple Watchの切り開いた道を道を行くことで、社会全体に前向きな影響を与える。 今後、アップルはApple Watchの中により強力な推論エンジンを組み込んでいくだろう。Apple Intelligenceが賢くなっていけば、Apple Watchの中とiPhoneの中、さらにその先にあるクラウドを結びつけた3レイヤーによるAI処理も可能になるだろう。
本田 雅一 :ITジャーナリスト