町田・黒田剛監督が語る“売り出し中”平河悠の評価 2か月以上無得点も「得点を意識させない」理由は
町田の黒田剛監督が17日、東京V戦(19日・Gスタ)に向けて取材に応じ、2か月以上ゴールのないU―23日本代表MF平河悠について、独自の評価基準で分析した。平河は3月9日の鹿島戦以来、自身の得点はなく、3月30日の鳥栖戦でマークした1試合3アシスト以来、ゴールへの直接的な関与もない。それでも指揮官は「得点を(必要以上に)意識するのはやめさせているから。点を取れるポジションにいる選手は、常に点を取る確率の高いプレーを選択することが重要」と語り、攻守でチームに貢献を続けるアタッカーを高く評価した。 U―23日本代表としてパリ五輪出場権の獲得にも貢献した平河は、チーム復帰後も持ち味のスピードあふれるプレーを十分に披露しており、自身初挑戦のJ1リーグで“売り出し中”のアタッカーだ。15日のC大阪戦(2〇1)では、前半28分、自陣でボールを拾うと、ひとりで相手ゴール前までドリブルで運んでシュートを放つなど、抜群の存在感を見せた。一方で自らのゴールはなく、平河は試合後「前線の選手は数字がつくつかないで、(見える)世界も(周囲の)評価も変わってくる。首位を争うチームのウインガーが、数字がついていないとなると、(試合に)出ている資格はないと思う」と自身に厳しい評価を与えていた。 しかし黒田監督は、ゴールが欲しいがために「無理な体勢でシュートを打っても終わってしまう、そんな考え方が一番良くない」と語る。さらに「自らが点を取ることが一番可能性が高い、と思えばそうすればいいし、他の選手にパスを出すほうが確率が高いと思えば、それを選択すべき。その判断とスキルが求められる。何が何でもおれが、1、2人抜いても決めたい、という昔ながらのストライカー概念は、今はもう通用しない」と続け、チームのための選択、そして的確な判断力を求めていた。
報知新聞社