「名古屋は行ったことない」中日ドラ1・金丸夢斗が関大で迎えた転機 元阪急剛腕投手のアドバイスで大変身
◆2024年 プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD(24日) 【指名選手一覧】12球団のドラフト 1位のクジ引き結果~育成指名終了まで完全網羅 4球団競合の末、中日からドラフト1位で指名された関大の最速154キロ左腕・金丸夢斗投手(21)は大きなガッツポーズをした井上監督を強いまなざしで見つめた。「武器は制球力と球質のいい直球なので、それを出して1年目から2ケタ勝利を目指したい」と目標を掲げた。 同学年右腕との共闘を心待ちにした。「名古屋は行ったことない」と頭をかいたが「ドラゴンズはファンが熱くて同級生の高橋宏斗投手を筆頭に力強い投手陣がいる。高橋投手にどうしたら速い球を投げられるのか聞きたい」と目を輝かせた。「最終的には日本を代表するような投手へ」と、WBCで世界一を経験した右腕とチームを背負う両輪になることを思い描いた。 高校時代は無名の投手だった。「小、中(学校)と目立つ選手じゃなかったので一度はプロを諦めた」。そんな中、神港橘高の先輩で元阪急投手の山口高志氏=現関大アドバイザリースタッフ=に誘われ、関大へ。助言をもらってワインドアップに変更するなど試行錯誤し、2年春の同大戦(5月15日)で17奪三振で4安打完封勝利。「あの試合がなければ今の自分はなかった」。今春に腰を痛めた影響で秋のリーグ戦はリリーフ登板に専念するも、抜群の安定感で23年秋から今秋まで72イニング連続自責点0を記録した。 この日、会場で見届けた父・雄一さん(48)と母・淳子さん(47)が「夢に向かってひたむきに努力するように。斗は北斗七星から取って、星になるぐらい大きな夢を掲げてほしい」との思いを込めた「夢斗」の名。中日の未来を明るく照らす星へ、大きな一歩を踏み出した。(水上 智恵)
報知新聞社