はに丸も登場!ハニワと土偶愛があふれる展示、東京国立近代美術館「ハニワと土偶の近代」
こんにちは! 漫画家兼イラストレーターの新里碧(にっさとみどり)です。 現在、東京国立近代美術館で開催中の展覧会「ハニワと土偶の近代」に行ってきました! 【写真16枚】ストラップなど可愛い展覧会グッズにも注目!ハニワ・土偶愛が高まることまちがいなし!な展覧会の様子を写真で見る ハニワと土偶愛にあふれた本展覧会の見どころを、サクッとご紹介します。
東京国立近代美術館も発掘現場だった!
1969年に現在の場所・竹橋へお引っ越ししてきた、東京国立近代美術館。 1979年から80年、地下収蔵庫を新設する際に発掘調査をしたところ、縄文時代の住居址から近世の都市遺構までさまざまな遺物が出土したそう。 そんな歴史の上に建っている東京国立近代美術館でハニワと土偶の展覧会がおこなわれるというのも、なんだか感慨深いものがあります。
ハニワ・土偶に魅せられた作品たち
「ハニワと土偶の近代」は、ハニワや土偶そのものの展示よりも、ハニワや土偶に魅了された人々が作った作品の展示がメインです。 様々な作家や文化人の“ハニワ・土偶愛”を見ることができる、これまでに無い展覧会となっていました……! たとえば……、ミノムシみたいに生活用具一式をかついで全国を放浪し、遺物を自ら発掘、蒐集していたという蓑虫山人が描いた絵。花瓶や土器にまざって土偶の姿も描かれています。 土偶を“愛でる”様子が目に浮かぶような作品です。 「こんなに珍しいものを持っているんだぞ」と、自慢げに並べているのもなんだか微笑ましいですね。 140年も前に描かれた作品ですが、古代へのロマンを感じる気持ちは今も昔も変わらないと思うと親近感を感じます。 第二次世界大戦後、それまで日本の神話に基づいた物語が載っていた歴史の教科書は、石器やハニワ、土偶といった出土遺物の写真とともに考古学の科学的な知見を取り入れた歴史の内容に変化していったそう。 また、登呂遺跡の再発掘のニュースも戦後の明るいニュースとして広まり、人々の注目を集めました。 このように、作品の他にも当時の流行や世の中の動きを知ることができる資料も展示されています。 80年代の展示は「SF・オカルトブーム」の流れで、マンガやアニメなどにもハニワや土偶が登場。 縄文時代を舞台にした水木しげるのマンガ『縄文少年ヨギ』など、懐かしのマンガ本の展示もありました。 SF作品では、ハニワは人間の味方として描かれることが多く、土偶は敵として登場することが多いというのも興味深いです。