【鹿児島県与論町】どうして11月に記録的大雨? 気象予報士解説
■梅雨でも台風でもないのに大雨どうして? 11月に記録的な大雨となった奄美南部。猛烈な雨が降り、記録的短時間大雨情報が2回も発表され、線状降水帯が発生するなど、どうして局地的に大雨が続いたのか。住吉気象予報士の解説です。 【写真を見る】【鹿児島県与論町】どうして11月に記録的大雨? 気象予報士解説 (住吉大輔気象予報士)「今回の大雨。暖かく湿った空気が同じような所でぶつかる状況が続いて線状降水帯も発生。雨雲の動きが遅く記録的な大雨となりました。」 ■大雨の原因1)気圧配置 住吉気象予報士は奄美南部で局地的に大雨が降り続いた要因の一つに気圧配置をあげます。 (住吉大輔気象予報士)「こちらは、9日土曜日午前3時の天気図です。本州付近に高気圧。後ろ側、東シナ海には気圧の低い部分『気圧の谷』があります。高気圧の南側は東よりの暖かく湿った風。『気圧の谷』に向かっては南寄りの風。風のぶつかる奄美南部や沖縄で雨雲が発達しました。間接的には台風22号による影響があった可能性もあります。また、この気圧の谷は動きが遅く沖永良部は昨日も大雨となりました」 ■大雨の原因2)9月下旬並みの高い海水温 季節外れの大雨となった要因として考えられるのが「平年より高い海水温」です。「与論の東の海上の水温は28度以上。平年より2度以上高く、9月下旬並み。空気中に多くの水分があったと思われます。暖かく湿った空気がぶつかる状況が続いたことで記録的な雨量となりました」 少なくとも今後1か月は海水温が高い状況が続く見込みで、今後気になるのが南の海上にある複数の台風です。 (住吉大輔気象予報士)「11月とは言え油断はできません。南の海上には台風や熱帯低気圧があります。1か月予報でも、県内の気温は平年より高く雨量は平年並みか多いと予想されています。改めて防災マップで自宅や危険箇所を確認。備えの確認と共に、最新情報への注意が必要です」 今後、県内では再び大雨となる可能性があり注意が必要です。
南日本放送