〈ギリギリまで黙ろうとしてた〉ブレイキングダウン注目対決"ドタキャン"の裏で「不可解な報道規制」
朝倉未来(31)が主催する1分間格闘技イベント「Breaking Down(ブレイキングダウン)」(以下、BD)のイメージダウンが止まらない。出場選手が傷害や恐喝などで相次いで逮捕され、3月だけで捕まった人数は実に5人。世間からの厳しい目が注がれる中、3月30日に開催されたミニ興行の「BD11・5」では目玉のカードがドタキャンになるという事態が発生し、ファンからも不満の声が上がった。 【実物写真を入手】すごい…!ブレイキングダウン広報がメディアに送った「情報解禁規制メール」画像 「30日の大会では、SNS上で舌戦を繰り広げていたラウンドガールの花咲れあ(26)と浦西ひかる(24)がリングの上で決着をつけるというカードが組まれていたのですが、中止になりました。メディアに対しては26日にカードの中止を内々でアナウンスしていましたが、公表は29日にするよう、”縛り”をかけていたんです。代替カードでカウアン・オカモト(27)が電撃参戦することの情報解禁も大会前日でした。 この大会の会場での観戦チケットは最高級のVIP席が10万円。有料配信プランも年間9500円で配信していました。中止にせざるを得ない状況をわかっていながら、チケットや有料配信を売るために、ファンに対して、大会前日まで花咲vs.浦西がある前提で告知し続けるつもりだったのではないか、と疑われても仕方がないと思います」 問題児グラドルの異名を持つ花咲は、2月18 日に行われた「BD11」の終了後から、人気選手のこめお(29)や浦西ら他のラウンドガールに対してSNSで暴言を吐きまくり、大炎上。朝倉未来から「『11・5』で試合したらいいんじゃない? ガチ喧嘩って面白くない?」と呼びかけられ、朝倉のYouTubeチャンネルで”試合決定”が3月5日に発表されていた。 花咲は格闘技経験なし、浦西もカポエイラ(ブラジル人の奴隷がダンスに見せかけて生み出した護身のための格闘技)を少々かじった程度で、素人同士の戦いではあったが、異例のラウンドガール同士の対決ということもあり、注目度はうなぎのぼりだった。花咲は安保瑠輝也(28)のもとで、浦西もRIZINのリングに上がった経験を持つ女子格闘家の川村虹花(28)とともに練習する様子を動画でアップし対戦への期待を煽った。 だが、大会4日前の26日、12時にメディア関係者に送られた「1通のメール」でその期待が急激にしぼんだ。 主旨は3月30日の試合の取材要請と、取材希望時の手続き方法を記したものだったが、冒頭に※付きで〈※対戦カードの内容変更に関する情報解禁は、2024年3月29日(金)19時(記者発表実施時間)にてお願い申し上げます〉という書き出しではじまる文面で送られてきた。あるメディア関係者はこう明かす。 「このメールには『※プレスリリース時から変更になりました』との注釈があり、変更後の10試合のリストが書かれていました。そこに花咲さんvs.浦西さんのカードがなくなっていたので、『消滅したんだな』ということはわかりましたが、冒頭に『情報解禁は、2024年3月29日(金)19時(記者会見発表実施時間)にてお願い申し上げます』と書かれていましたので、29日までは書けない、と考えました」 その後、大会公式アカウントが正式発表する前、まず浦西がXでこうつぶやいた。運営サイドがメディアにメールを発信した6時間後のことだった。 〈3/30のブレイキングダウンの試合が無くなりました。私になんの相談や協議もなく、一方的な試合のキャンセルでした。相手側は、3/17の煽りVの撮影も無断ブッチし、3/21ブレイキングダウン運営から私に『相手と連絡が取れないため試合がなくなるかもしれない』との連絡がありました。(中略)ツイートの翌日、3/25に試合破棄の連絡が運営よりきました〉 大会公式アカウントが発表したのは26日19時過ぎ。浦西の投稿から約1時間後のことだ。 浦西のXの投稿が事実であるならば、花咲は17日に予定されていた煽りVTRの撮影を欠席。21日には運営サイドから浦西に「試合がなくなるかもしれない」と伝えられ、25日の段階ですでに試合破棄の連絡があった。それを受け、浦西が運営サイドより先行して26日に自身のXで中止をファンに報告したことになる。 さらに、浦西は26日の自身の投稿に反応したフォロワーのつぶやきに対して、こんなリプライを残している。 〈ファンの方々騙してギリギリまで黙ろうとしてたので発信しました。〉(ママ) BDの「・5」シリーズは、メーンシリーズのおまけ要素の強いミニ興行の立ち位置で開催され、メーンシリーズに出場できなかった選手や偶然による負傷で試合が成立しなかったカードに出ていた選手、けがでリベンジを期す選手を運営側が選抜して実施してきた。 過去に行われた「・5」の興行は無料で配信されていたが、今回の「11・5」から初めてPPV(ペイパービュー)を導入。朝倉は2月の「BD11」後の会見で「『・5』はやればやるほど赤字になる」と漏らしており、「・5」シリーズでの収益化に躍起になっていた。 今回の興行では2試合目までを無料配信し、第3試合に組まれていた花咲vs.浦西からを有料で配信する予定だった。「・5」シリーズで初の有料配信試合に選んだことからも、花咲vs.浦西の試合を今回の興行の目玉と位置付けていた可能性が高い。 花咲vs.浦西を目玉にした今大会の試合観戦チケットや有料配信を販売するために、意図的に試合中止の発表をずらしたのではないか、という疑いが拭えないため、運営サイドに質問すると、こんな返答が返ってきた。 「メディアの皆さまへは、同日(26日)に記者会見及び大会に関するご取材案内をお送りしております。その時点で浦西さんから対戦カードのキャンセルについて既に発信があり、公式からの発信も予定していたため、弊社としてはBreakingDownガールの対戦中止は公開情報という認識です。そのため、当該情報について情報解禁時間に関するお願いをしたことはございません。(メディアの皆さまからも、この点に関するお問い合わせはございませんでした) なお、ご取材案内に記載した『対戦カードに関する情報解禁のお願い』はBreakingDownガールの対戦に代わる、新しい対戦カードについてのものです。ご取材の検討材料としてご案内の中に情報記載をいたしましたが、正式にカードが確定して発表できるタイミングが29日の記者発表時だったため、その時点での公開をお願いした次第です」 ただ前述した通り、26日に運営サイドからメールを受け取ったメディア関係者は 「カード変更についての情報解禁は29日までできない」ととらえた。26日に「花咲vs.浦西のカード消滅」を記事にしているが、これはメディアにメールが送られた後、浦西のポストを受けて書いたもの。もし浦西による発表がなければ、どのメディアも「花咲vs.浦西のカード消滅」については29日まで記事にできなかったのだ。 さらにチケット代返金については、「わずかではありますが、チケット代金に関するお問い合わせやご意見をいただきました。お問い合わせをいただいた方々につきましては、返金を含めてご対応しております」とした。 3月だけで5人もの逮捕者を出し、運営サイドも襟を正して臨むべきだったはずの大会。BDに対する逆風が強まる中、熱心にチケットを購入するファンへの誠意を示すのであれば、中止が決まった25日の時点でいち早く大会の運営サイドがファンにそれを伝えることが必要だったのではないか。 ◆メディアに送られたメール ◆Xに投稿された浦西ひかるのメッセージ
FRIDAYデジタル