パナソニック「2023年度 優秀ご販売店様謝恩会」を開催。21店が栄誉に輝く
■三平商会(東京)が初となる「70ヵ年優秀店」に パナソニックは、同社系列店パナソニックショップにおいて優秀な販売成績を収めた販売店の功績を称える「2023年度 優秀ご販売店様謝恩会」を、パナソニックホールディングス・津賀一宏会長、楠見雄規社長をはじめとする幹部列席の下、11月13日に開催した。 初の「70ヵ年優秀店」となった三平商会 「優秀ご販売店様謝恩会」は、昭和38年に「第1回10年連続優秀連盟店様謝恩会」としてスタート。優秀ご販売店様表彰制度の「特別優秀店賞」と「優秀店賞」を10ヵ年以上受賞した販売店を、会長・社長名にて5年ごとの節目にご夫婦で招待し、その努力に感謝し、敬意を表する会として催される。 パナソニックショップにとっては最高の栄誉であり、晴れの舞台となる。謝恩会の後には会長・社長との記念撮影が一店一店行われる。歴史と伝統の下に受け継がれてきた、同社日本地域コンシューマー部門の最重要行事のひとつとして位置づけられる。 2023年度の入賞は、初となる「70ヵ年優秀店」に三平商会(東京)、「60ヵ年優秀店」にACT15まとばでんき(三重)、長谷川電器(三重)、「55ヵ年優秀店」に和田電機(神奈川)、節目となる「50ヵ年優秀店」に立石電器産業(広島)。 さらに、45ヵ年優秀店1店、35ヵ年優秀店1店、30ヵ年優秀店4店、25ヵ年優秀店3店、20ヵ年優秀店1店、10ヵ年優秀店6店の計21店。45ヵ年から10ヵ年の各店には楠見社長がひとつひとつテーブルを回り、70ヶ年から50ヵ年の各店には壇上で津賀会長からそれぞれ記念の盾が手渡された。 式の冒頭に挨拶をした楠見社長は「厳しい環境のなかで、事業領域の拡大やお客様へのお役立ち活動強化に積極的に取り組まれ、大変に素晴らしい経営成果をお収めいただいています。こうしたたゆまぬご努力に敬服致しますと同時に、ご販売店の皆様が長きにわたって弊社を支え続けてくださっているということを実感しております。心より感謝申し上げます。本当にありがとうございます」と感謝の意を伝えた。 「30ヵ年を超えますと、創業当初の社長様から二代目様、三代目様に引き継がれて今日がおありになることと思います。代が替わられても着実に素晴らしい成果を上げ続けておられるのは、皆様がまさに地域のお客様に頼りにされて、その信頼一つひとつに真摯にお応えしてこられた結果に他なりません。半世紀以上にわたって積み上げて来られた多大なご努力とご苦労に、ただただ深い感謝と尊敬の念を感じるばかりでございます」と言葉を続けた。 ■目指すは“くらしのソリューション・プロバイダー” 楠見社長は、パナソニックグループが目指す姿である真の使命とその実現へ向けた喫緊の取り組みについて続けて説明を行った。 「私どもの真使命は『物心一如の繁栄』。現在の言葉に直すと、物と心が共に豊かな理想の社会の実現です。1932年の第1回創業記念式で創業者が定めて、これを250年かけて達成を目指すと宣言しました。これが当社グループの250年計画です。以来、事業を通じて人々の幸せや社会課題の解決にお役立ちを果たし、使命達成のタスキをつないで参りました。今はそのスタートから約90年、250年の半分にもまだ至っていません」。 時代時代の社会課題を解決していくなか、ライフスタイルの多様化や高齢化社会を背景にした現在のグループの共通戦略として、一人ひとりの生涯の健康・安全・快適へのお役立ち、そして、地球の温暖化と資源の枯渇をいち早く阻止する地球環境問題の解決の2つを挙げる。 一人ひとりの生涯の健康・安全・快適に対する取り組みでは、「くらしにおける製品・サービスは、お客様が自分のライフスタイルにどう役に立つのかで評価されることになります。くらし領域でこれまでに蓄積したノウハウ・知見を活かして、心と体の健康、そして幸せのために、ご販売店の皆様とともにお客様に寄り添いながら、一人ひとり、そして家族のより深いお困りごと解決につなげていきたい」と説明した。 販売、商品、サービス・サポートなどお客様との多様な接点に、ライフスタイルにお役立ちできるようなヒントがあると指摘。「皆様はお客様のニーズをいち早くお知りになってくらしにお役立ちを果たす、いわば身近な暮らしのコンシェルジュです。お客様の健康・安全・快適なくらしには皆様の存在が重要であり、皆様と共にお客様一人ひとりに合った価値を提案できる“くらしのソリューション・プロバイダー”を目指していきたい」と訴えた。 ふたつめの地球環境問題の解決に対する取り組みでは、持続可能な社会の実現を見据えた2050年のグループ長期環境ビジョン「Panasonic GREEN IMPACT」を掲げる。「温暖化の解決に向けては、2030年に自社の生産活動におけるCO2排出を実質ゼロ化して参ります。加えて、幅広い事業領域でお客様や社会が排出しているCO2の削減にも貢献していきます」と力を込めた。 資源循環の取り組みも加速する。パナソニックテクノロジーセンター(兵庫県加東市)での使用済み家電の累計処理台数は1,940万台以上、累計回収資源(重量/2024年7月末現在)は鉄355,999トン、樹脂159,947トン、銅56,222トン、アルミ30,681トンに及ぶ。 製品への再生材の利用も急速に進展している。縦型全自動洗濯機「NA-FA7H2」(2023年6月発売)ではプラスチック全体重量の40%、コードレススティック掃除機「MC-PB60J」(2024年2月発売)では本体ボディの樹脂の95%にそれぞれ再生材が使用されている。 ■大阪・関西万博パビリオン「ノモの国」で資源循環を紹介 「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに2025年4月13日に開幕する「大阪・関西万博」に、パナソニックグループではパビリオン「ノモの国」を出展する。コンセプトは“解き放て。こころとからだとじぶんとせかい。”。子供たちに自分でも気づかない秘められた力や可能性を持てるきっかけを提供する体験型のパビリオンとなる。 「1970年(昭和45年)の万博で、子供だった私は『未来に期待が持てるな』と感じました。今回も子供たちに明るい夢と希望を思い描くことができる未来を展示していきたい」とパビリオンの準備を進めている。 一方ではまた、万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」に沿ったCO2排出削減と資源循環の取り組みを紹介する。 NTTと共同で行う水素活用の実証では、NTTパビリオンで太陽光から水素をつくり、約200メートル離れたパナソニックのパビリオンまで地中パイプラインで水素を届け、純水素燃料電池で発電し、パビリオンのライトアップに使用する。 「水素はCO2を排出しない次世代のクリーンなエネルギー源として今後需要が高まってくると考えられます。将来的に誰もが利用できるためには、作った水素を安定的に輸送して発電する仕組みづくりが重要になります。水素の活用を来場する世界中の方々にご理解いただくことで、今後のさらなる再生可能エネルギーの利用拡大とカーボンニュートラルの実現の輪を広げていきたい」。 パビリオンの建築にはまた、家電由来のリサイクル材料が使用される。柱と梁には家電をリサイクルした鉄を98%使用。外構部の舗装ブロックには洗濯機のリサイクルガラス。幹線ケーブルで使用する銅はほぼすべてが、使用済み家電のプリント基板からとれる銅を原料としたリサイクル銅線だ。万博終了後は循環スキームに戻し、博覧会協会が目標とするリサイクル率98.1%達成を目指す。 「1970年の大阪万博は日本の発展を象徴するイベントだったことは言うまでもありませんが、弊社にとっても飛躍を遂げるきっかけとなるイベントでした」と語る楠見社長。「同じくこの大阪で万博が開催される来年2025年、使命達成に向けた挑戦と変革を加速させ、パナソニックグループにとっても飛躍の年にして参りたい。今後も良きパートナーとして末永くご支援、お引き立ていただくことを心よりお願い申し上げます」とあいさつを締めくくった。
編集部・竹内 純