どうするヘリオス?提携先が「倒産予告」、株価3割安の激震
創薬ベンチャー・ヘリオスの株価は10月11日に前日比70円(30.8%)安の158円となり、2年前と比べて時価総額は約10分の1になった(撮影:今井康一)
「こんなに悪かったのか」――。日本の投資家の大方の受け止めはこうだったに違いない。そのニュースはとにかく青天の霹靂だった。 ナスダック市場に上場していた(10月19日に上場廃止)アメリカのバイオベンチャー、アサーシスが現地時間10月10日に1枚のリリースを出した。同社がアメリカを中心にグローバルで進める脳梗塞急性期向けの3相治験(承認取得のための最終臨床試験)の中間解析の初期結果と、そこから派生する深刻な経営危機を予告する内容だった。 大幅に遅れてきた試験も、目標症例数300の半数を今年1月に超え、待望の中間解析結果を発表するときが訪れた。しかしその結果は、失望以外の何物でもなかった。 目標症例数300を集めても統計的有意性を示せず、承認取得には相当数の症例追加が必要との内容だった。
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大西 富士男