「イソガイって誰だ!?」やべっちにアシストして話題沸騰。“松井大輔に選ばれた男”礒貝飛那大が、サッカーで取り戻した感情【F1第19節|インタビュー/町田】
【Fリーグ】ヴォスクオーレ仙台 1-9 ペスカドーラ町田(12月20日/ひがしんアリーナ) 12月20日、ひがしんアリーナにてFリーグ2024-2025 ディビジョン1の第19節が行われ、ペスカドーラ町田はヴォスクオーレ仙台に9-1で勝利。3試合ぶりの白星を挙げた。 ゴールラッシュとなった一戦で、自身3試合ぶりの得点を決めたのが磯貝飛那大だ。 磯貝は2021-2022シーズン、城西大学サッカー部に所属している期間にFリーグ特別選手としてピッチに立ち、2023-2024シーズンからペスカドーラ町田の登録となった。 サッカーから転向した背番号13の強みの一つはドリブル突破であり、今シーズンも多くの得点やチャンスに絡み、今節を経て7ゴールを記録している。 今月15日には、元サッカー日本代表であり、Y.S.C.C.横浜ではフットサル選手としてもプレーした現Fリーグ理事長・松井大輔氏の引退試合でメンバー入りし、“サッカーの試合”を戦った。やべっちこと矢部浩之氏にアシストを記録するなど左サイドで輝きを放ち、中継したABEMAのコメント欄でも「礒貝って誰だ!?」と話題になっていた。 そんな礒貝は、今節の仙台戦でゴールした直後、カメラに向かって右太ももの後ろを強調するパフォーマンスを見せていた。そこにはどんな意図があったのだろうか。 試合後に本人を直撃した。 取材・文=溝口優輝(ウニベルシタ) 写真=伊藤千梅
「企業さんがついてくれたよ!」って
──ゴール後にカメラに向かってパフォーマンスをしていたようですが、どういった意味が込められているのでしょうか? あれは、新しくクラブのパートナー企業になってくださったSOARUさん(株式会社F.con)に向けたものです。試合中、ロゴが(ユニフォームの)見えづらい部分にあるので、「パートナー企業さんがついてくれました!」という報告と、日頃からお世話になっている方が手がけている会社なので、敬意を込めて、雲切(啓太)選手と一緒にやりました。 ──先日は松井さんの引退試合にも参加されました。いかがでしたか? 20分間プレーさせていただいて、やべっち(矢部浩之)や小さい頃から見ていたあこがれの選手にアシストできてうれしかったですね。久しぶりに「サッカーって楽しいな」と。 町田に入った頃、甲斐修侍監督からは、「サッカーの感覚を忘れないでフットサルをしてほしい」と言われていたのですが、久しぶりにサッカーの感触を思い出すことができました。こんな感じでやっていたなって。そういう経験をさせてもらえたので、今日の試合も、要所で“サッカーっぽさ”を出せたと思います。 ──芝生の上でボールを蹴ること自体が久しぶりだったのですか? たまに大学に行ってサッカーの練習をさせてもらうことはあります。ただそれは、オフシーズンにフィジカルコンディションを整えるためにやっているので、芝の上でサッカーの試合をしたのは大学を卒業してからは初めてのことでした。 ──礒貝選手は昨年12月に、サッカーから転向して1年目で日本代表に選ばれました。フットサルにいち早く適応できた秘訣はありますか? 甲斐さんからは、フットサルにアジャストするのは体づくりの面からも難しいとは聞いていました。その覚悟はあったのですが、チームメイトがアドバイスをくれたり、試合で実践を積んだりするなかで、なんとかアジャストしていった感じですね。 ──もっとたくさんのお客さんの前でプレーしたいという気持ちはありますか? もちろんそれはあります。松井さんの引退試合は1万人以上のお客さんがいて、その中でプレーできる喜びがありましたし、「ミスしたら恥ずかしい」とも思っていました。フットサルも多くのお客さんに見に来てほしいですし、自分たちもみなさんに発信していかなければいけないですから、そこは頑張っていきたいと思います。