Android画面をPCからリモート表示・操作できる「scrcpy」がメジャーアップデート、v3.0に
Android端末をPCへミラーリングするツール「scrcpy」が11月25日(日本時間)、v3.0へとアップデートされた。2023年3月以来、約1年半ぶりのメジャーバージョンアップとなる。 「scrcpy」は、USB/Wi-Fi接続されたAndroid端末の画面をPCからリモート表示・操作できるアプリケーション。コマンドラインオプションを指定すれば表示のカスタマイズ(拡大・縮小・回転など)や操作の録画が可能で、動作も軽快だ。ドラッグ&ドロップでアプリ(APK)のインストールやファイルのコピーも行える。v2.xシリーズでは以下のアップデートが行われ、リモート操作以外にも録画や配信での活用も進んでいる。 ・scrcpy 2.7:ゲームパッド入力 ・scrcpy 2.6:新しい音声ミラーリング設定 ・scrcpy 2.5:ミラーリングなしで操作 ・scrcpy 2.4:UHIDキーボード・マウス入力 ・scrcpy 2.3:カメラ対応の改善 ・scrcpy 2.2:カメラ映像のキャプチャー ・scrcpy 2.1:マイク音声のキャプチャー ・scrcpy 2.0:音声転送 対応OSはWindows/Mac/Linuxで、ライセンスは「Apache License 2.0」。現在、「GitHub」のプロジェクトページから無償でダウンロードできる。 「scrcpy 3.0」の目玉は、新しい仮想ディスプレイ(Virtual display)の仕組みだ。これにより、新しい仮想ディスプレイをカスタムサイズでミラーリングできるようになったほか、Androidデバイスにインストール済みのものから指定したアプリを起動し、仮想ディスプレイを割り当てられるようになった。デバイスのスクリーンをミラーリングするのではなく、特定のアプリの画面だけをミラーリングできるようになったわけだ。 そのほかにも、以下の不具合修正や機能改善が行われている。 ・オンデバイスの「OpenGL」フィルター:「OpenGL」フィルターをデバイス上で直接適用することで、画面の回転に関する機能を修正・追加できるように ・切り取りオプション(--crop)が「Android 14」以降で壊れていたのを修正 ・キャプチャーの向きを指定するオプション(--lock-video-orientation)が「Android 14」以降で壊れていたのを修正。「OpenGL」フィルターを用いたより汎用的なオプション(--capture-orientation)に置き換え ・向きをカスタマイズする新しいオプション(--angle)。「OpenGL」フィルターで仮想ディスプレイの向きを変えることも可能 ・スクリーンON/OFFのタイムアウトを指定するオプション ・Mac/Linuxビルドを実験的に用意 ソフトウェア情報 「scrcpy」・【著作権者】 Genymobile ・【対応OS】 Windows/Mac/Linux(編集部にてWindows 11で動作確認) ・【ソフト種別】 フリーソフト ・【バージョン】 3.0(24/11/25)
窓の杜,樽井 秀人