【インタビュー】DeNA・度会隆輝 『自分は自分』だから「大きく変わることなく、ありのままの自分を出そう」
根本は変えずに
度会隆輝
人から愛されることは才能だと言う。3球団競合の末、ドラフト1位で入団した度会隆輝の周りには、選手、ファン、報道陣が輪をつくる。宜野湾で行われているDeNAのA班キャンプで、最も注目を集めている存在と言っても差し支えないだろう。人を惹きつける人間性とプレースタイルはDeNAのスタイルそのもの。開幕一軍も期待されている外野手だが、その明るさを支えているのは、確固たる『自分』だった。 取材・構成=武石来人 写真=宮原和也、井田新輔 まだ公式戦出場前の新人としては異例とも言えるほど、大きな期待を背負ってのキャンプイン。ドライチルーキーに対しては、ファンからの声援も人一倍だ。応援を力に変えながらも自らの軸はぶらさない。そんなところにも大物ぶりを感じさせてくれる。 ──春季キャンプがスタートしてから、2週間が経過しました。あらためて、ベイスターズのユニフォームを着ていることをどのように感じていますか。 度会 やっと実感が湧いてきましたし、キャンプをこなしていくうちに、自覚と責任というものが日に日に強くなってきているのかなと思います。 ──ファンの方からの声援も大きいです。 度会 試合(15日、練習試合対日本ハム=宜野湾)もそうでしたし、ハマスタではどうなってしまうんだろうという思いもあります。本当に温かいファンの方が多いので。皆さんの声援に力をもらっていますし、頑張ろうと思える。そういう気持ちにさせていただいている部分は大きいです。応えられるように精いっぱいやっていきたいと強く感じています。 ──ENEOSへの入社とDeNAへの入団では、どんな違いを感じていましたか。 度会 ENEOSには高校卒業後の世代として入社しました。チームの方からも、若い世代として見てもらえていました。でも、プロに入れば同世代や僕よりも若い世代がいても、あまり関係はないと思っています。やはり『自分は自分』なので。自分自身としては、大きく変わることなく、ありのままの自分を出そうと思って。チームの皆さんとも自然体で話させていただいています。 ──その中でも、同期入団の井上絢登選手とは一緒に行動する時間も長く、仲が良い印象があります。 度会 キャンプに入っても、本当にずっと一緒にいますから。とにかく面白いですし、なおかつ野球の部分でも尊敬する部分が多いです。同期として一緒に横浜スタジアムのお立ち台に上がる。それを目標にしていきたいと思います。 ──壇上ではどんなパフォーマンスをしてくれるのでしょう。 度会 もしお立ち台に立てるときが来たとしても、何をやるかはまだ分からないです(笑)。もし立てれば、何か自分を出せるものを、盛り上がりも見ながらやりたいですね。 ──打撃練習では、お互いに意識し合っているようにも見えました。 度会 特にライバル視しているわけではないですけど、バッティング技術もすごいし、パンチ力もあります。お互い同じバッターなので自分に足りないものや分からないことがあったらたくさん聞きたいと思います。逆に、ケンティー(井上)さんが分からないことがあったら、どんどん聞いてもらえるようにしたい。お互い教え合える関係でいられればと思っています。これからもっと切磋琢磨していきたいです。 ──2月16日の練習後には居残り特打を行いました。打撃投手を務めたのは三浦大輔監督。どんな練習になったのでしょうか。 度会 監督自ら投げていただいて、すごく光栄でしたし・・・
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週刊ベースボール