確定拠出年金アナリストが回答!60歳からNISAを始めるならいつまで投資すべき?
確定拠出年金アナリストの大江加代氏は著書『新NISAとiDeCoで資産倍増 人生100年時代の新しいお金の増やし方』(日経BP)の中で、「NISAもiDeCoも若者だけのものではない」と伝えています。40代、50代、60代はどのように使えばいいのでしょうか?この記事では、「長期の構え」が必要と思われがちな投資に対して「期限を設けない」考え方について、本書から一部抜粋して紹介します。
積み立て投資に期限を区切る必要なし
60歳からのNISAの活用法について考えてみましょう。投資といえば「長期の構え」が必要、という考え方が世の中に浸透しつつあります。 そうだとすると、もう60歳になってからだと遅いのではないか? 長期投資というけれど、いつまでやればいいのか? といった疑問を持つ人もいると思います。 そんな人に、私なりの答えをずばり言いましょう。 問い:長期投資というけれど、いつまでやればいいのですか? 答え:期限はありません。死ぬまでずっと続ければいいのです。 問い:それでは、いつ現金化すればいいのですか? 答え:お金が必要な時に、必要なだけ売って引き出せばいいのです。 いかがでしょう。あっけないほどシンプルな答えだと思いませんか。そもそも、積み立て投資に期間を区切る必要はありません。続けられる限り、ずっと続けていけばいいのです。 売ることについても、多くの人は「いつ売るのが一番いいのか?」ということばかり考えていますが、いつがベストの売り時なのか、すなわちいつが高値なのかなんて誰にも分かりません。だから答えは簡単で、お金が必要な時に必要なだけ売ればいいのです。 最近、資産の定率引き出し(残高の一定率を売却して定期的に受け取る)という方法も注目されています。 生活のために毎月お金が必要なのであれば、そういう引き出し方をすればいいでしょう。生活自体は年金や働いたお金で賄えるというのであれば、旅行や家の改築、クルマの購入といった少しまとまったお金が必要になった時に引き出せばいいだけのことです。